さかさまつげ (加齢性)? 手術 軽い人

今日は以下の手術を行いました。
・眼瞼下垂症手術 2件
・白内障手術 8件
・眼内レンズ整復 1件
 (他院での手術後にズレてしまったレンズを目の中で縫いなおし)
・網膜硝子体手術 2件
 (黄斑前膜 1件、増殖糖尿病網膜症1件)
みなさん無事に終わりました。

以前の続きです。
「さかさまつ毛」
退行性眼瞼内反症
(たいこうせいがんけんないはんしょう

今日は前回と別の手術の方法についてです。

8月17日に手術をした84歳男性です。
加齢によって、まぶたの皮膚・筋肉がゆるんでしまい、まつ毛が上向きに生えています。

実際の手術です。
まずは、手術の前に皮膚に麻酔のシールを1時間張ります。
その後、まぶたに麻酔の注射をします。

手術の写真は上下反対になります。
矢印の部位、まぶたの皮膚に4か所、ペンでしるしをつけます。
しるしをつけた部分の皮膚に、メスでちょっとだけキズを開けます。
(縫った糸が皮膚のキズ穴に隠れるようにするためです。)


次に、アッカンベーをして、まぶたの内側(結膜)を青矢印のように2回?3回続けて縫い、糸を通します。


まぶたの内側(結膜)を縫った、その針と糸を、まぶたを貫通させて皮膚側(表側)に出します(赤矢印)。皮膚側では青矢印のように、最初に付けた穴を通しながら、一番右上の部分まで縫っていきます。
(青や緑の方向が、水平方向・横方向のたるみを改善する効果があります。赤の矢印の方向は、上下方向・縦方向のたるみを改善する効果があります。)


皮膚側を縫うときはこんな感じ。


一周縫い終わると、まぶたの中には緑の矢印のような形で、糸が一本入っています。赤い矢印が実際の糸ですが、7-0という糸です。


最後に写真右上の赤矢印、実際には下まぶたの表側、一番外側の穴から出ている、2本の糸(行ってきたのと、帰ってきたの)をギュッと縛り上げると、写真のようにまつ毛(まぶた)が外側をむきます。


これが手術翌日の写真です。
少し皮下出血がありますが、皮膚や筋肉を切ってしまう「眼輪筋縫縮」という手術方法に比べると、翌日でもかなりキレイです。
縫った糸は皮膚の穴に隠してしまうため、抜糸もいりません。


これは手術後1週間です。
まつ毛もしっかり外を向いており、見た目も手術をしたことが分からない程度まで戻ります。

この術式は、出血も少なく、時間も10分程度と患者様の負担は少ない方法です。ただし、先日の「眼輪筋縫縮」に比べると、治療の効果は少し弱く、重症例では再発してしまう事があります。
肉眼で、まつ毛が上を向いて、少し黒目に当たる人などが適応です。

まぶたが折れ返って、アッカンベーをしないとまつ毛が見えない人や、皮膚がたくさん余っている人、肥満体形の人などは、初めから「眼輪筋縫縮」を選択した方がよいでしょう。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市 茨城町)

さかさまつげ (加齢性)? 手術 ひどい人

今日は以下の手術を行いました。
・霰粒腫切除 1件(まぶたのできもの)
・白内障手術 2件
・眼内レンズ交換 1件(以前に他院で手術後のレンズがズレてしまったもの)
みなさん問題なく終わりました。

以前の続きです。
「さかさまつ毛」
退行性眼瞼内反症(たいこうせいがんけんないはんしょう)
今日は手術についてです。

これは先週の月曜日に手術を行った、88歳女性の右目です。
前回「さかさまつげ?」で書いたとおり、まぶたの皮膚や筋肉が矢印のように上下方向・左右方向に緩んで、まぶたがたわみ、まつ毛が上向きになってしまっています。

手術は局所麻酔で行います。
手術の写真は上下反対になります。

まず、余っている皮膚にペンでしるしをつけ、麻酔の注射をします。(麻酔の前に注射の痛みを和らげるシールを1時間張ります。)

次に、ペンでしるしをつけた部分の皮膚(余った皮膚)をメスで切り取ります。出血を少なくするために、クリップのようなもので、まぶたを挟んで行います。

横方向に伸びる矢印の部分は、眼輪筋といって目を閉じるために使う筋肉です。加齢によって、この筋肉や靭帯が伸びてしまう事が、さかさまつ毛の一因となります。

矢印のように、筋肉を折り返して糸で縫うことで、筋肉の張りを良くして、まぶたをピンと伸ばすようにします。

筋肉の処置が終わったら、皮膚を縫い合わせます。

最終的にはこんな感じ。こちらの患者様は88歳と高齢でキズをしっかり止めたいのと、血液がサラサラになる飲み薬を使用していますので、止血のため
もあって、6-0という少し太めの糸で縫ってあります。


これが手術翌日。矢印の部分が黒く目立つのは、縫った糸です。ワーファリンといって血液が止まりにくい薬を使っているため、内出血が大きくなってしまいました・・・。(普通の方は翌日でももっとキレイです。)

これが本日です。ちょうど術後1週間で、抜糸を行いました。
まだちょっとだけ、赤みがありますが、もう1週間位でキレイになります。
さかさまつ毛は治っています。少しアッカンベー(外反)をしているようにみえますが、少し糸が緩むなどして1ヶ月後くらにピッタリになります。


これは6月末に同様の手術をした84歳男性です。
(7月に写真撮影のシステムを変えたので、画質などが異なります。)

これは、先週いらしたとき、手術から1ヶ月半くらいです。
これくらい立つと、キズ口もほとんど分からなくなります。

この手術の方式は「眼輪筋縫縮術:がんりんきんほうしゅくじゅつ」と言います。
余った皮膚はまるまる取ってしまいますし、筋肉を直接縫い縮めますので、非常に治療の効果が高いです。基本的には、ほとんど100%の患者様のさかさまつ毛(眼瞼内反症)を治せます。
欠点は、皮膚を切るので、?手術がちょっとは痛い、?出血するので、少しの間は見栄えが悪い、?抜糸が必要、?少し時間がかかる。といった事になります。
日帰り、注射による局所麻酔で、だいたい15分くらいの手術です。
1割負担だと、自己負担が2000円くらいになります。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市 茨城町)

霞ヶ浦 ふれいあランド

ものすごーく久しぶりですが、なんと入院患者様0名です[:拍手:]

今日は行方市 玉造の
「霞ヶ浦 ふれいあランド」に行ってきました!
http://www.city.namegata.ibaraki.jp/index.php?code=682

行方市開発公社とあるので、霞ヶ浦、水道に関連したかなり公的な施設でしょうか?以前から気になっていたのですが、初チャレンジです。

施設内に子供用の水遊び場があり、服のまま、水着で。みんな思いっきり遊んでいます!

半日遊んで、くたくたです。
まだまだ、「虹の塔」「水の科学館」など、回りきれません。
クリニックから20分ちょっと。小学生くらいまでの遊び場としては最高です。
帰り道はちょっと、メインの道から外れて、

霞ヶ浦から望む筑波山。

夜は友人の家でBBQをご馳走になりました[:ビール:]
ゆったりした週末です!明日からまた頑張れます[:グッド:]

小美玉市 第6回 ふるさとまつり

土曜日の午後はお休みなので、
小美玉市の「第6回 ふるさとまつり」に行ってみました!

実は、石岡の山王台に勤務する以前から、小美玉市医療センターには非常勤で働いていたので(今も働いていますが)、小美玉には3年以上かかわらせていただいています。
今まで参加したことないお祭りでしたが、各地区の踊りなど、みなさん頑張っていて、予想以上に盛り上がっていました!
出店の価格が、とっても良心的で、1000円もあれば、かなり満腹+酔っ払いです[:ビール:]

小美玉音頭??に、あわせて盆踊りが盛り上がっていました。
最後の花火も良かったです[:ラッキー:]

さかさまつげ (加齢性)?

土曜日は午前のみ外来です。さっき終わりました。
平日忙しい、サラリーマンの方などが多い曜日です。

今日は「さかさまつげ」のお話です。
まつ毛には、目の中にゴミやホコリが入るのを防ぐ役割がありますが、
生える方向が黒目の方を向いてしまうと、黒目を擦って、傷つけたり、ゴロゴロの痛み、メヤニの原因となって「さかさまつげ」と呼ばれます。

加齢に伴って増える、さかさまつげですが、

こんなふうに、数本だけ生えるものは、睫毛乱生(しょうもうらんせい)と呼ばれて、「抜く」という治療を行います。外来で抜いてもいいし、おうちで自分や、ご家族に抜いて頂くのも良いかもしれません。
毎回抜くのが面倒だと言う場合には、まつ毛の毛穴に針を入れて、高圧電流を流して、生えにくくするといった、「睫毛電気分解:しょうもうでんきぶんかい」という治療もあります。


このような「さかさまつ毛」は、退行性眼瞼内反症(たいこうせいがんけんないはんしょう)と呼ばれます。
まつ毛のみが上向きに生えるのではなく、まぶた自体が内向きになるために、生えてくるまつ毛の全てが、さかさまつ毛になります。
原因は、残念ながら、みなさんの嫌いな加齢です。

クリニックの生井沢君、20代のピチピチのまぶたです。
若い時の下まぶたは、直線的で張りがあります。

加齢によって、まぶたの皮膚や筋肉にユルみが出ると、縦方向(緑)と横方向(青)に、まぶたがたわみます。このたわみによって、まぶたが内側に向いてしまう事が原因です。(高齢の方ほど、下まぶたが曲線的になります)
このようになると、むしろまつ毛を抜かないほうがよい事が多くなります。
抜いてもまつ毛は生えてきますが、生えて来たての短いまつ毛は、腰が強くて余計に黒目(角膜)にキズをつけるリスクがあります。
ではどうするか?と言うと、手術で一発で治してしまいます。

手術に関してはまた次回[:!:]

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
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水晶体脱臼(落下)

今日は緊急手術などもなく、落ち着いた日でした。

先週の木曜、今週の火曜日と緊急で手術を行った、水晶体脱臼のお話です。
水晶体脱臼(すいしょうたいだっきゅう)

8月18日、19日のブログにも書きましたが、水晶体と呼ばれる、目の中のレンズが、正規の場所からずれてしまう状態です。
図でみるとこんな感じ。

レンズがズレてしまう原因は、生まれつきレンズの支えが弱い人や、病気、加齢、外傷であったりしますが、白内障手術の失敗などでも同じような状態になります。

レンズが目の奥に落ちてしまうと、光を曲げる(屈折)する力がなくなり、ピントが全く合わないために、ほとんど見えなくなります。また、今回の症例のように、目の中の水の流れに変化を起こして、緑内障という状態を引き起こしたり、目の奥の組織を傷つけて、網膜剥離という重症の病気を起こす事もあります。
ですので、目の奥まで落ちてしまったレンズは、基本的には取り除いて、白内障手術のように、新しいレンズを入れる必要があります。
目薬一回で、ずれた水晶体が溶けてしまうと楽なのですが、そういう医学はありませんので、治療法は手術になります。

手術は大きく2つの方法です。
?目の奥の方で頑張る手術(網膜硝子体手術)

18日の女性はこちらです。眼球後方、網膜や硝子体に起こる病気のための手術で、奥の方まで器械を入れて、落ちてしまったレンズ(水晶体)を取り除きます。特殊な液体をレンズの下にいれて、網膜を傷つけないように行えば、傷口も小さく負担が少ない手術です。

こんな感じで、目の奥まで器械を入れます。

赤矢印でさした白い円形の物が、落下した水晶体です。青矢印が硝子体カッターといって、掃除機のような器械です。本来は硝子体カッターはもっとデリケートなものを吸い出す器械で、水晶体(白内障)を吸い出すのは結構時間がかかります。固い水晶体を吸いづつけると壊れてしまうため、この日はカッターを3本も使用して手術も40分以上かかりました。
ただし、眼球のキズはとても小さくてすむため、日帰りで帰れましたし、翌日には矯正視力0.5まで改善しています。

?レンズを引き上げて、黒目の脇から取り出す手術

レンズがもとの場所からちょっとだけズレた場合には、こちらの手術が優先です。(硝子体や網膜を傷つけるリスクがないため)
23日にレンズを取り出した男性は、目の奥までレンズが落ちていたのですが、水晶体があまりに固くて、途中で硝子体カッターで吸うのを諦めて、黒目の脇から取り出しました。硝子体の中をパーフルオロンと言う液体で満たすと、目の奥に落ちていたレンズが浮き上がってきます。

レンズが瞳孔付近に見えるようになったら、黒目の脇にナイフでレンズを取り出す傷口を作ります(青矢印)
(普通は黒目の上方にキズを作りますが、この方は、19日に緑内障手術をして、上方にはそのキズがあるので、仕方なく横?下方に作っています。)

傷口からレンズを取り出します。

傷口が大きいために、キズを縫います。(抜糸は必要ありません)

最終的にはこんな感じ。硝子体カッターで吸うのは早々に諦めたため、手術自体は30分程度と短時間で済みますが、傷口が大きいため、しばらく乱視が大きくなったり、術後にゴロゴロとした痛みがあります。
特に合併症もなく順調ですが、緑内障の傷口のコントロールも必要であったため、結局1週間入院し、明日退院です。

本来は、白内障手術でもそうですが、レンズ(水晶体)をとる手術では、新しいレンズ(眼内レンズ)を挿入することが必要です。
今回のような患者様は、緊急で手術をするために、前もって正常な状態での検査ができていないため、ピッタリ合うレンズの準備ができません。
ですので、メガネなしで本当によく見えるようにするためには、数ヵ月後に傷口が落ち着いてから、再度手術をしてレンズを入れる必要があります。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
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ブログ

今日はクリニックの終了後に、他院様で緊急手術に呼んで頂きました。
内因性眼内炎(ないいんせいがんないえん)といって、身体に起こった感染症が、目の中にまで波及してしまった病気です。
ものすごい重症で、目の中が膿だらけで、普段オレンジ色の網膜が、全て真っ白。網膜の裏側にも膿がたまっています。出来る限りのことはしましたが、視力的には厳しい状態かなと。残念です[:しょんぼり:]

その後、さっきまで別の眼科の先生と飲みに行ったのですが、上記の手術の先生も、飲みに行った先生も、昨日の造影剤のことは知らなかったようで、やっぱり眼科の中ではまだ知れ渡っていないようです。
ブログをみて、高校時代の親友がメールをくれました。製薬会社に勤めているのですが、造影剤のことを詳しく教えてくれました[:聞き耳を立てる:]
まーくん、ありがとう!

最近、ブログをみてからいらっしゃる患者様が増えているのですが、
それ以外にも、昔の友人や、同僚など、いろいろな人から、久しぶりの連絡を頂くことがあり、とても嬉しいです。
医学のことも書きたいのですが、明日も早いので、今日はお休みなさい。

糖尿病登録医制度

昨日、準緊急で両眼の手術をした患者様も、今朝は「よく見える!」とのことで一安心です。ご家族も、場合によっては・・・。と、少し諦めていたようですが、思ったより、いい結果で大満足です。後日結果報告をします。

今日は以下の手術を行いました。
・白内障手術 11件
・外斜視手術 1件
・緑内障手術 2件
・網膜硝子体手術 2件(糖尿病黄斑浮腫)
問題なく終わりました。
結構、手術が多かったのですが、終わってみると5時半定時。
準備からなにから、スタッフが優秀で、本当に助かります[:拍手:]

時間が取れたので、夜は地域の別の病院で行われた、茨城県の糖尿病登録医制度の講習会に行ってきました。
糖尿病の治療で、一般のかかりつけの先生や、糖尿病専門医の役割、治療法などについて、茨城県の医師のレベルを統一化(底上げ;マニュアル化?)しようとする目的があるようです。本来は内科の先生が多くとられる資格のようですが、糖尿病網膜症は眼科の中でもかなり重大な病気であり、僕は糖尿病網膜症の手術目的で紹介して頂くことが非常に多いので、内科の事も出来るだけ知っておきたいと、参加してみました。

勉強になったことです。

?昨年から「DPP-4 阻害薬」という、新しい糖尿病のお薬が発売され、話題になっており、それなりには把握しておりましたが、薬についての特性や副作用について、キチンと理解することができました。DPP-4 阻害薬にも、いくつか種類があるのですが、腎臓や肝臓の機能によって使い分けなくてはいけないようです。

?ビグアナイド系糖尿病薬(メトホルミン塩酸塩)を内服している患者様にヨードを使用した造影検査は、リスクがある!!
放射能で話題になった、ヨードですが、実は医学ではCT検査などでよくつかわれます。眼科でも糖尿病の患者様などで、蛍光眼底造影検査といって、毎週行う検査なのですが、恥ずかしながら、そのような知識はありませんでした。
糖尿病の方が血糖を下げるために、内服するビグアナイド系糖尿病薬には、稀ですが、乳酸アシドーシスという重大な合併症(副作用)が起こることがあります。造影剤に使うヨードとの関係で、腎臓に負担がかかると、乳酸アシドーシスが起こりやすくなるために、検査の前48時間程度は内服を中止したり、検査後も48時間程度は薬を飲まない方がよい。というのが、欧米ではすでにガイドライン化しているようです。
これまで、幸いにも僕の患者様で、乳酸アシドーシスは起こらなかったのですが、リスクは出来るだけ避けなければなりません。今後は絶対に注意しなくては。
それなりに、眼科だけでなく、新しい医学も勉強しているつもりでしたが、とても恥ずかしいです[:冷や汗:]
ビックリして、終了後に、知り合いの眼科医2名に電話をしてみたのですが、二人とも知らなかったと。眼科医の人はどれくらい知っているのだろう。もし知らなかった人が沢山いたら、このブログを読んでくれたら幸いです。
眼科のみなさん知ってました??

?血糖コンロトールは、意外と厳しい!
血糖コントロールがうまくいっているかの指標にHbA1cという値があります。
通常は5%とか、血糖がまずまずの人はは6%、7とか8%になってくると悪い人。といった具合です。(妊婦や高齢者など、各々の患者様によって、目標とする血糖値は異なります。)
ただ、僕が網膜症の手術をする人たちの多くは、8%とか9%なんていうのが、しょっちゅうで、なかには12%とか、ビックリするような人もいいっぱいいます。
網膜症で外来に来る人は、みなさん血糖が高いので、、8%とか9%とか位だと、いつの間にか慣れてしまって、「まぁ、少し高めですね。内科の先生とよく相談しましょう」とか、7%では「頑張ってますね!」なんて言ってしまうことがあります。
今日の講習会で再確認したのですが、どんなに高齢者でも、状態が悪くても、8%はコントロール不良!!絶対ダメな値だということです。学生自体に覚えたことですが、10年も経つと忘れてしまいます。「血糖が高い。もっと頑張れ!」なかなか言いにくいのですが、最終的には、そう言ったほうが患者様のためなのでしょうか?難しい問題です。
それと、妊婦さんの糖尿病の値は正常値、5%にしないといけないそうです。1型といって、若く発症する糖尿ではとっても難しい目標です。先日8%なんて人がいましたが、目が悪くならないといいのだけど。

実は講習会は来週もあって、次も参加しないと資格は取れないのですが、来週のテキストには、糖尿病網膜症に関して、眼科の事が書いてありました。
ちょっと予習してしまったのですが、眼科の分野の記載は非常に微妙です・・・[:撃沈:]
10年前の医学生の教科書?といったレベルで、残念ながら手術の適応などは現在の眼科医学とはかけ離れています。テキストからすると、まさに今日手術をした人は適応にならないようで・・・。
内科の先生をメインの対象として作られたからでしょうが、糖尿病を専攻する医師向けなのでしょうから、もう少し頑張ってみてもよかったのでは??なんて、ちょっと偉そうですが。

血糖コントロールは内科的な仕事、合併症の網膜症は眼科の仕事。でも、
眼科医だって、ある程度は内科の知識が必要です。
内科医だって、ある程度は眼科の知識があった方がと思います。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

緑内障手術?

今日は以下の手術を行いました。
・白内障手術 4件
・眼瞼内反症手術 2件
キレイに終わっています。

先週末に緊急で緑内障手術をした患者様は、翌日より眼圧が15?20程度で落ち着いており、今のところ、経過良好です。
ただし、まだまだ安心はできません。
実は、緑内障手術の成否は手術のみで決まるのではなく、術後の処置に大きな役割があります。手術半分、術後の処置が半分です。

緑内障手術?(りょくないしょうしゅじゅつ)

緑内障の手術は、目の中に溢れた水(房水:ぼうすい)を、目に穴を開けて水を外に流す手術です。水が外に逃げる分、目の中の水が少なくなり、目の中の圧力が下がります。
穴をあける、あけ方は、術者の好みや症例によって異なりますが、だいたいは3?4mm程度の四角や三角のキズを作ります。

ここで、ちょっと別の話ですが、
もしも、間違えて手の平に釘を刺してしまうとします。貫通した釘を抜いて、多少出血したり、キズが膿んだりはしても、結局はキズは閉じて治ってしまいますよね?女性が耳にピアスを開けても、きちんと管理しないと穴がふさがってしまうと思います。

緑内障の傷口も、同じようなもので、キズを作ってほっておくと、キズが閉じてしまい、手術をした意味がなくなってしまうのです。
では、キズを大きく作って、水をじゃじゃ漏れにしたらどうでしょう??実は、それも駄目なんです。水が少なすぎてしまうと、目はしぼんでしまって、眼球の形状(球)が保てなくなってしまいます。(医学的な表現ではありません。専門的にはそれ以前に、様々な問題が起こります。)

ボールがしぼまない程度に、ゆっくりと、少しだけ水が流れて、かつ、目の中に水が多くなりすぎないように。といった、なかなか難しい感じなんです。

具体的に、良いキズを作って、良い眼圧にするには、
?傷口に癒着防止剤を使います。近年は緑内障手術を行うときに、使わない先生はいない。とったほどあたり前の事です。抗がん剤の一種で、一定の濃度に薄めたものを、手術の時に3分程度塗りこみます。
?術後に眼圧が高い場合⇒傷口を押して、開く(マッサージ)をしたり、わざと多めに傷口を縫っておくのですが、眼圧に応じて、縫った糸をレーザー光線で溶かして切ってしまう。なんてことをします。
?術後に眼圧が低い場合⇒傷口を安静に保つために眼帯をしたり、あまりに水の漏れが多い場合には、傷口を縫いなおしたりします。

このようなことを行いながら、だいたい1週間?2週間くらいすると、傷口の大きさなどが一定化して、眼圧も落ち着いて行きます。

ケガをした場合に、早く治る人、なかなかキズが治らない人、いろいろいますよね??
緑内障の傷口も、癒着が強く、すぐにキズが閉じて眼圧が上がってしまう人や、なかなか癒着が起こらず、眼圧が下がり過ぎてしまう人等がいます。
もちろん、僕たちもプロですので、手術の時にも、緑内障の種類や、目の状態、年齢、血管が多いかどうかなど、様々なことを考えてます。例えば、癒着防止剤を3分でなく、長くしたり短くしたり調節をしたり、キズを多めに縫ったり、少なめに縫ったり。
ただし、そういった手術のみの技術ではなく、術後に毎日行う処置で、出来るだけ、目標にした眼圧に近づけていくことが、緑内障の手術ではとっても重要です。術後の管理も腕の見せ所なのです[:グッド:]

先週末に手術をした患者様です。

矢印で囲んだ部分に水が溜まって、プックリしています。最終的には眼圧を10程度に落ち着かせたいので、本来なら今日はレーザー光線で傷口の糸を切って、水の出口(傷口)をもう少し開くところです。
ただし、この患者様は目の奥に水晶体が落下しており、それ取り除く手術を明日行うので、今日は様子を見ることとなりました。

実は反対目も全然見えないのですが、

こんな感じ。黒目の中央、白内障でかなり真っ白に濁っています。
瞳孔を広げる薬を使っているのに、ほとんど開かず、またレンズの支えが弱いようで、目の中でレンズ(白内障)がグラグラ動いています。
明日、両眼の手術を行うのですが、結構大変そうです。
頑張るぞ[:グー:]

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
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緑内障手術?

昨日に引き続き、またまた水晶体脱臼後の急性緑内障です。
(昨日の方は、レンズがないので、ピントが合わず、視力はまだ不良ですが、その他の経過はとても良好です。後日新しいレンズを挿入すれば良く見えるようになりそうです。)

今回は、もともと片目が見えない、80代男性の患者様で、数日前から良かった方の目が見えなくなったと、当院には初めていらっしゃいました。
両眼ともに、光触弁(こうかくべん)と呼ばれる視力で、メガネをかけても光が分かるか分からないかという状態です。

本来、水晶体は図のように、目の中では黒目に近い方(前の方に)位置します。図では白い楕円が水晶体です。ケガでぶつけた場合や、もともとレンズを支える組織が弱いと、このレンズが図の青い楕円のように目の奥方に落ちてしまう事があります。レンズが落ちてしまうと、光を曲げる(屈折)する力がなくなり、ピントが全く合わないために、ほとんど見えなくなります。
ただし、レンズが落ちただけであれば、数日とか、そう急がなくても、レンズが眼の奥の方の組織を傷つける前に取り出して、新しいレンズを入れることで、そう難しくなく、かなり回復します。

今回は、昨日の患者様と同様で、レンズがずれたことにより、目の中を循環する水(房水:ぼうすい)の流れに変動が生じ、または、各種の炎症や癒着により、水の排出口が狭くなってしまいました。目の中で出口を失った水が溢れかえり、目の中は大量の水で圧力(眼圧)が高まっています。
正常の眼圧は10?20くらいなのですが、今日の患者様は眼圧60以上と、かなり高くなっており、このままでは早々に失明してしまいます。

朝に初診でいらして、眼圧を下げる作用をもつ目薬や、点滴を行いましたが、夕方の手術直前でも、眼圧は70です。とても週明けまでもつとは思えませんので、先ほど、とりあえずは、眼圧を下げる手術(緑内障手術)を行いました。

緑内障手術(りょくないしょうしゅじゅつ)
緑内障の手術とは、簡単にいうと、「目に穴を開けて、中の水を外に逃がしてあげる手術」です。
本来の水の流れ道が上手く働かず、水が溢れてしまう分を、別に水の抜け道を作って、目の外に逃がしてあげます。

本日の手術です。

まず、白目(強膜)の上を覆っている結膜という粘膜の一部を、ハサミできって、剥がします。

すると、白目(強膜)が露出します。この白目の組織をメスなどで切って、水の通り道を作ります。(赤矢印)

黒目(角膜)に近い部分で、白目の一部を完全に切除し、眼球に穴を開けます。

ただ穴をあけただけでは、水がどんどん漏れてしまうので、水の出ていく量をコントロールしやすくするために、せっかく作った穴ですが、髪の毛よりずっと細い糸で、数か所縫って行きます。目の中の水がゆっくり、じわっと、縫い目の隙間から出てくるようにします。

最後は、一度剥がした結膜を、元の位置に縫いつけます。
手術終了時の写真です。

目の内側から、白目の穴を通過して、外に出た水(房水)は、白目(強膜)と結膜の間に溜まります。写真でみると、青矢印で囲んだ部分が、プックリと膨らんでいるのが分かりますか?ここに水が溜まっています。この水はゆっくりと血流にのって吸収されていきます。結膜の外にまで漏れだすわけではないので、涙のようにポロポロと目から出ていくわけではありません。(穴の作り方や、糸の縫い方などには、様々なやり方があって、術者の好みや、個々の患者様の症例によっても変わります。当院では、上記のような手術が多いのですが、例えば、写真の緑矢印の部分には、接着剤(糊)のようなものを使うなど、いろいろ工夫をしています。)

今日、ちょうど視野検査で外来にきた別の患者様、I様の写真です。

緑矢印で囲んだ部分がプックリと膨れています。青矢印の部分に白目の四角いキズがうっすらと透けて見えます。1年以上前に手術した方ですが、現在も眼圧は7mmHg程度と良好です。

こんな感じで、手術は問題なく25分程度(助手なし)で終わりましたが、この患者様はまだまだ見えるようにはなりません・・・[:冷や汗:]
今日は、とにかく状態が悪く、ひとまず眼圧を下げる手術だけを緊急で行ったのですが、目の中には、いまだに落下した水晶体が残っていますし、新しいレンズも縫いつけなくてはいけません。
(眼圧が高いと、黒目・角膜が濁ってしまい、目の中をのぞくことが困難です。目の奥の方まで手術をするのは危険なので、今日全てを行うのはリスクが高すぎます。)
とりあえず、超緊急の状態は脱したのですが、週が明けてから、今回のキズに負担がかからないように、目の奥にあるレンズを取り出して、新しいレンズをいれる。
どこから、キズを作って、どうレンズを取り出すか。なかなか難しそうです。週末に作戦会議を開かなくては[:汗:]

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
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