眼瞼下垂症

土曜日は午前のみ外来です。
午後は長女と水戸市の千波湖で手漕ぎボートに乗ってきました。

エサをまくと、あっという間に30匹位のアヒルやカモが集まります。ボートの中にまで首を伸ばしてくるので、少し恐怖です・・・。
いいお天気で、まだものすごーく暑かったですが、ちょっと木陰にはいると、ふっと吹く風が冷かったり、スズ虫の鳴き声が聞こえてきたり。すぐそこに 秋はやって来ているようです。

眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)
眼瞼(がんけん)とは、まぶたのことです。眼瞼下垂症は、まぶたが開きにくい状態、下にさがっている状態です。

原因
加齢にともなうものが最も多く、まぶたの上の皮膚がたるんでしまったり、まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋:がんけんきょきんなど)が、弱くなってしまう事により起こります。
他には、まぶたのケガ(外傷)や、重症筋無力症などの筋肉に関連した病気、まぶたを開ける神経(動眼神経:どうがんしんけい)を侵す、脳動脈瘤・脳梗塞・糖尿病などが原因になる場合、ハードコンタクトレンズの長期装用なども原因になることがあります。
生まれつき筋肉や神経に障害がある先天性の場合には、弱視と言って視力が育たない。といった重度の問題を起こすこともあります。

症状
重度:瞳孔といって、黒目の中心がでないほどの症例では、まぶたが邪魔をして物が見えず、視力が下がります。(正常の人が軽く目をつぶった状態。)
中等度:そこまで行かなくても、瞳孔がギリギリ見える。といった程度では、上方の視野が狭くなり、全体として暗い、かすむなどの症状が出ます。(正常の人が、薄目をあけてみているような状態)
軽度:頑張ればまぶたが開く程度でも、頑張ってまぶたを開くために、眼精疲労が起こり、まぶたが重い、目が痛い、肩がこる、頭痛などのツライ症状が出ることがあります。うつ病になりやすかったなどという報告もあります。
・他には、見た目(整容・美容)の問題などもあります。また、まぶたを挙げる筋肉だけの力では、不十分な場合には、おでこの筋肉でまつ毛やまぶたの全てを持ち上げようとするために、おでこにシワがよります。ある程度の年齢になると、みんなおでこにシワが出来るのはこのためです。

治療
基本的には手術によって治療をします。
子供の弱視の症例を除き、失明したり、手遅れになるような重大な病気ではなく、治療を急ぐ必要はない疾患ですが、上記のような症状が辛くて、治したいと思ったら治療を受けると良いと思います。


8月に手術をした患者様です。上が手術前、下が手術後1週間です。1ヶ月?2ヶ月くらいたつともう少し腫れが少なくなります。
眼瞼下垂は当院で行っているものだけでも、大きく6種類の方法があります。
・ナート術(針と糸で縫うだけ。二重まぶた形成にも行います)
・皮膚アプローチ眼瞼挙筋タッキング
・皮膚アプローチ眼瞼挙筋腱膜前転
・経結膜アプローチ眼瞼挙筋腱膜前転
・上眼瞼リフト(眉毛下皮膚切除術)
・筋膜移植術

どのような術式を行うかも、人によって様々ですので、担当医とよく御相談下さい。
今後、少しづつ各手術の詳細を書いて行きます。

今日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市 茨城町)

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