白内障手術

月曜日はお昼が手術の時間です。
今日は、6名の患者様で7件の白内障手術、1件の緑内障手術を行いました。
みさなん、無事に終わっています。

白内障手術についてよく聞かれる質問です。
「いつ手術をすればいいのですか?」
答えは「やりたいときに、どうぞ」です。

白内障は目の中にある水晶体というレンズが濁る・曇る病気です。
水晶体には若ときには、近くを見たり、遠くを見たりと、ピントを合わせる機能があります。加齢に伴って、この機能が失われると「老眼」と呼ばれる症状がでます。
濁ったり、曇ったりした水晶体「白内障」は、かすみ目や視力低下の原因となりますが、手術以外では治せません。
手術で新しい、人工の眼内レンズと交換します。

人工のレンズは特別な理由がない限り、50年とかもちます。ですので、早く手術をして将来困ることもありません。「かすんで見えるのが嫌だ」という患者様の場合には、50歳で、視力が1.0見えていても手術を行います。
逆に、どんなに濁っても、新しいレンズと交換さえしてしまえば、見えるようになりますので、手遅れになるということもありません。90歳で視力が0.1しか見えなくても「運転もしないし、新聞も読まない」と、御本人に不自由がなければ手術をしなくても構いません。

90歳くらいで、もう年だから手術はできないんでしょ?と聞かれることもありますが、そんなこともありません。私が執刀した中で、もっとも高齢であった方は、当時107歳の患者様で土浦市で最高齢とのことでした。ただし、あまりに高齢ですと、足腰の問題で通院が難しくなるなどもあるため、そのあたりは考慮する必要があります。(元気なうちにやっておく方が楽な場合があります。)

基本的には、治したいと希望の人は、治しますよ。といった具合です。

ただし、一部の緑内障の患者様や、目の状態から早めに手術をした方が望ましい患者様も、稀ですがいらっしゃいます。そのような方には、医師の方から手術が必要だとの説明を行う事があります。

今日はこれから外来です。頑張るぞ!

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

“白内障手術” への2件の返信

  1. 白内障術後のデリメットについて知りたいです。
    術後の眩しさ。でも疑問があるんです。一般的なデリメットだけではなく、あまり起こらない例も知りたいです。
    明るいとは逆に暗い場所には見えないってことはあるんでしょうか?
    術後、数年後に(単焦点)視力低下することはあるんでしょうか?
    小児だったため術前は覚えていませんが、術後に乱視が起こる例は本当でしょうか?
    その他にあれば教えてください。

  2. たまみ様

    遅くなってしまいました。すみません。
    答えられる範囲でお答えしますね。
    白内障手術の最も不利益な点は、調節力障害が起こることです(老眼)。もし術後に近くも遠くも、眼鏡なしでよく見えたら、みんな子供の時に手術をして、眼鏡をかける人がいなくなってしまいますよね?基本的には、近くをみる場合、遠くをみる場合、鮮明に物を見るためには、少なくともどちらかは眼鏡が必要です。近年は多焦点レンズや調節レンズの開発が進んでいますが、まだまだ完璧なものではありません。(もともと視力が悪い方では、眼鏡の必要性をあまり気にしない場合もあります。)
    他には、先天白内障で眼内レンズを入れた場合には、成長と共に強度近視となる症例が多いことや、緑内障の発症率が多いことも知られています。

    今後の視力低下に関してですが、
    一度きちんと近視や遠視、乱視などの屈折異常を出来る限り補正して手術を行っても、眼球の形は、加齢とともに変形しますので、裸眼の視力は変動します。年齢が若い時(特に小児期)にはその変動のスピードや大きさが、高齢の方に比べて一般的に大きくなります。
    レンズの素材や、相性にもよりますが、長い年月では、レンズ自体に曇りが発生して、視力が低下する場合もありえます。重度の場合には、レンズの交換をすることがあります。

    手術による術後の乱視(惹起乱視)ですが、眼内に器械を入れるにあたって、白内障手術では絶対に乱視が発生(変化)します。もとの乱視の種類や、手術の方式によって、乱視を弱くすることも、大きくなってしまうこともありえますが、これに関しては、以前のブログを参照頂けると幸いです。
    http://blog.sannoudaiganka.jp/?eid=140047

    以上、ご参考になれば幸いです。

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