メガネ

第2・4の土曜日の午前中は、外来をしています。
普段の患者様は、近隣の、どちらかというと中高年?ご高齢の方が多いのですが、土曜日は平日に仕事をしている人や、学生の患者様、都内など遠方からいらっしゃる患者様など、いつもとちょっと違う患者様が多くなります。
初診の方も多く、いつもは1時間に平均12名くらいの方を診察するのですが、重症の方が数名いると、どうしても外来が滞ってしまい・・・。予約制とはいいつつ、お待たせすることが多くなってしまいます。すみません。

今日はメガネのことでも書こうかな。
メガネ・眼鏡(がんきょう)
「僕は目がいいんだ。」「私は目が悪いの。」
多くの方は、「目がいいとか、目が悪い。」とか言う場合に、メガネが必要か、そうでないか。というように思っているようです。眼科医の視点では「メガネをかけても見えない人を目が悪い。」という概念ですので、どんなに分厚いメガネをかけても、視力表で1.0見えるのであれば、視力は正常範囲内ですね。と思ってしまうので、「メガネがないと見えにくい。」と言われると、「メガネかければいいのでは?」と返答したり。
こんなふうに、メガネに対する思いは人それぞれで、メガネを嫌うお母さんに、「お子さんは近視ですね。」と説明したら、絶望で泣き崩れてしまったお母さんにもお会いしたことがあります。
また、緑内障や糖尿病の患者様では「もう末期だから、手術をしても0.1くらいしか保てませんよ。」と繰り返し説明しても、「でも、メガネかければ見えるんでしょ?」となかなか理解してもらえないこともよくあります。
「失明した人がメガネをかけても意味がない。」僕はあたり前のようにおもうのですが、患者様によっては、「メガネかけたら明かりは分かる?」なんて質問を受けることもあります。

メガネは近視や、遠視、乱視などの屈折異常が原因で、ピント(焦点)が合わない場合に、光の進行方向に作用して、ピントを合わせることができるものです。
子供の弱視治療、斜視のプリズムメガネ、紫外線や青色光を防ぐメガネ、眩しさ(羞明:しゅうめい)を和らげるための遮光メガネなど、一部の治療用メガネは別ですが、世の中のほとんどのメガネは、眼底・網膜にピントを合わせて、見やすくする補助をすることが目的です。

以前に書いたのですが、基本的に目が小さい・短い人が遠視で、目が大きい・長い人が近視になります。
http://blog.sannoudaiganka.jp/?eid=126478


遠視のメガネのイメージです。何もしていない上の状態では、網膜よりも遠くにピントが合ってしまうのですが、虫眼鏡のような凸レンズのメガネをかけることで焦点の距離を短くして、網膜にピントを合わせることが可能になります。


近視のメガネのイメージです。通常の上の状態では、遠くから入ってくる光は、網膜よりも近くにピントが合ってしまいます。遠視とは逆の凹レンズのメガネをかけることで焦点の距離を短くして、網膜にピントを合わせることが可能になります。

乱視のメガネはまたあとで。

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