金環日食、日食網膜症

今日のお昼休みには以下の手術を行いました。
・眼瞼腫瘍切除 1件
・白内障手術 6件
・水晶体摘出術 1件(急性緑内障発作)
・網膜硝子体手術(茎離断・その他)2件
 (糖尿病網膜症による硝子体出血1件、硝子体混濁1件)
無事に終わりました。

今日は外来が98名と多く、近隣の学校で振り替え休日があり、視力検査の紙をもらったお子さんが沢山いらして、ちょっと大変でした。お待ち頂く方が多くなりすみませんでした。

金環日食、日食網膜症
来月、5月21日は日本の多くの地域で金環日食が見られるようですね!
「直接、太陽を見てはいけません!」
子供の時から言われていますが、日食が起こるときには、日本中で数名はかならず日食網膜症という病気で眼科を受診する人が出ちゃうようです。

日食の観察方法は先日記載した、ピンホールカメラの原理がいいようです。
http://blog.sannoudaiganka.jp/?eid=142389
僕も頑張って書こうとしたのですが、調べてみると、日本眼科学会で発表している資料の方がかなり詳しく、良くできているようです・・・。うーん。僕が書くのはムダな労力だったかな??
http://www.solar2012.jp/hazard/safety_for_school_201202.pdf

日食の観察方法としては、
?ピンホールカメラの原理の使用。
厚紙に穴をあけて、地面に映し出したり、木漏れ日など、葉っぱの隙間の光もピンホールの原理として使えることもあるよう。

?専用の日食観察用グラスを使用する。

?鏡で、壁に光を反射させる。
などなど、いろいろあるようですが、上に添付した日本眼科学会の資料を読むのが詳しいようです。

日食網膜症
日食網膜症とは、不適切な日食の観察によって、目に障害が起こった時の総称です。
日光の光により、充血や、痛み、視力低下などが起こります。
充血は、痛みに関しては、多くの場合で1日程度で軽快するようです。
視力低下も多くの場合では自然に回復すること期待できます。
眼科での検査では、網膜の中心部が、通常よりも黄色っぽく変化することが知られていますが、通常は1?2週間で消失するとされていますが、近年はOCT検査でし細胞の欠損を認めたとうい報告が出てきたり、重症例では、黄斑円孔や網膜変性などの重篤な状態となり、非常に稀のようですが視力が元に戻らなくなってしまった症例も報告されているようです。
ステロイドや、ビタミンCによる治療が行われることがあるようですが、効果に関しては不明のようです。

日食網膜症に関しては患者様の数や報告もあまり多く内容で、発症率や重症度、治療法など、あまり分かっていないことや多いようです。
実際に、僕の眼科人生では、日食網膜症の患者様を診察したことは1回もありません。日食が起こるときに、日本中で数名とか、数十名の患者様が出るようですが、日食はたまにしか起こらないので、多くの眼科医は目にすることがない病気です。
医師としては、非常に興味がありますが、やはり病気になることは望ましいことではないので、お読みいただいた皆さんも、直接太陽を見ることがないようにご注意下さい!

僕も知らなかったのですが、ガラスに墨汁を垂らした物や、カラーネガフィルムは、安全とは言えないようです。自分が小学生の時に父親と観察した部分日食では、ガラスに墨汁や、カラーネガフィルムなどの観察をしていたのを思い出しました。運よく、僕は日食網膜症にはならずに済んでいたようでラッキーです。
でも、今思うと、直接太陽を見ていたような記憶もあるのですが、将来、黄斑変性症にならないか・・・。急に心配になってきました・・・[:冷や汗:]

“金環日食、日食網膜症” への2件の返信

  1.  昨年先生に網膜剥離の手術をして頂きました。少しゆがみが残っていますが、視力は1.0まで回復し、すぐに手術をして頂いたのがよかったのだと、担当の医師にもいい経過だと言われています。
     先生のブログの存在を最近知ったのですが、先生の人柄が非常によくあらわれていると思います。お忙しいと思いますが、お体に気をつけて今後も患者さんのためによろしくお願い致します。本当にありがとうございました。

  2. どの患者様か、確実ではないのですが、喜んで頂けたのなら光栄です。紹介元の眼科様に戻って頂いている状態でしょうか?
    網膜剥離の手術後は、再発や他の病気などが起こらないか、定期検査が必要です。担当の先生の指示にきちんとしたがってくださいね。
    (当院通院中であれば、すみません。)

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