セデーション:鎮静

今日の外来は、初診予約も予約外の方もお子さんが多くて、ここは子供病院??と思うほどでした。
春の新学期になると、学校で視力検診をして、「学校の検査でBをもらった。」「去年はBだったけど、今年はCになった。」という来院が多いのです。
殆どのお子さんは、近視や軽い乱視で、「黒板が見えにくくて、希望があればメガネを作りましょう。」というだけなのですが、たまには弱視や斜視、他の病気の方が隠れています。学校で紙をもらったら、きちんと受診しましょうね。

今日は昨日の手術から一つ。
セデーション:鎮静
昨日は、上下斜視の手術が1件ありました。白内障の手術に比べて、斜視の手術は目の周りの筋肉を切ったり、引っ張ったり、縫いつけたり。痛いのが問題です。
斜視の手術⇒http://blog.sannoudaiganka.jp/?eid=127264
他には、網膜剥離の強膜内陥術なども痛みが強いです。
http://blog.sannoudaiganka.jp/?eid=134060

痛みのある手術は、患者様にとって苦痛です。もちろん麻酔の注射は行うのですが、出来るだけ痛みを少なくして手術をしてあげたいと、当院では上下斜視(外斜視や内斜視より痛みが強いです)や、強膜内陥術では、セデーションと言って、手術中に軽く眠って頂く方法をとるようにしています。

ドルミカムというお薬を点滴で血管に入れると、数十秒でグウグウと、いびきをかいて寝てしまい、手術をしたことを全く覚えていない。なんていう人も沢山いますが、セデーションの効果は人によってかなり異なり、薬が効きにくい人もいます。

残念ながら、昨日手術をさせて頂いた女性は、薬を投与することで少し気分が不安定になってしまって(寝ぼけて?)、体が動いてしまったりと、きちんと眠っては頂けませんでした。薬を追加で沢山入れればよかったのかもしれませんが、このお薬をあまりに多く入れると、呼吸が止まってしまう。なんていう副作用も知られています。変に寝ぼけて、体が動くのも危険ですし。
とっても迷ったのですが、それ以上の薬の投与は控えて、別の痛み止め(ソセゴン:医療用麻薬)の点滴を追加して手術を終えました。

一泊二日の入院で、今朝の診察は、僕は小美玉の外来なので、井上先生が担当してくれたのですが、斜視の手術の経過は良好で、とても喜んで退院となった。との嬉しい結果でしたが、なんと「お産よりも痛かった。」との伝言を頂きました・・・[:冷や汗:]」

眼科医って、体のコントロールにちょっと疎いのですが、痛い思いをさせるのは、とっても申し訳ないです。外科や内科、麻酔科の先生に相談して、麻酔の事をもっと勉強しなくては。と反省しました。途中で外科や内科の先生に来て頂き、麻酔を手伝ってもらっても良かったのかも。
まだまだ覚えることが沢山です。

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