エビデンス?:evidence based medicine

今日は以下の手術を行いました。
・白内障手術 9件
・緑内障手術 2件
無事に終わりました!!
難しいと思われる白内障が3件あり、外来に間に合わない可能性が高かったため、昼休みを前倒しして手術をはじめましたが(スタッフの皆さんごめんなさい。)、多少の時間はかかったものの、全例予想以上の結果で終わる事ができ、気分爽快です。(今日はカロリーを気にせずプレミアムモルツ[:ビール:])
手術って、完全に予想通りには行きません。思ったより難しいとき、思ったより簡単な時があります。
「難しい可能性がある」と手術前に伝えると、患者様にとってはストレスを抱えて手術を待つことになるので、あまり好きじゃないのですが、ある程度のリスクは説明しなくてはいけません。今回は、取り越し苦労だったようですが、まぁ良い結果なら皆さん理解してくれるかな?なんて。

エビデンス ベースト メディスン?
evidence based medicine
エビデンスは「根拠・証拠」意味ですが、「科学的根拠に基づく医療」という考え方が西洋医学の基礎的な考え方として定着しています。

「キノコを食べたら眼底出血がなおった。」という人がいた。という話を聞いて、皆さんは眼底出血なった時にキノコを食べよう。と思いますか?
多くの人は、キノコを食べよう。とは思わないと思います。

では、かかりつけのお医者さんが
「キノコを食べたら、治った人がいるので食べてみてください。」
と言われたらどうでしょう?
医者に言われると、「えっ?そうなのか?」と思いつつも、
「では、食べてみよう。」と思う人も少し増えるかもしれません。

さらに、
「キノコを食べるで、治ることが多いと言われています。」
「キノコを食べたら、90%以上で改善するというデータがあります。」
「キノコは世界標準の治療で、90%以上で改善します。」
と、説明が進んだ場合、最後の説明では「よし食べよう。」と考える人が多数を占めるでしょう。

どんな治療にも副作用がありえますが、治療によって見込まれるメリット(利点)の確率と、デメリット(副作用などの欠点)確率とを、きちんと統計学的に評価して、治療を行うことが望ましいと言える、根拠があると言える場合に、「この治療にはエビデンスがある。」と表現します。

西洋医学の従事者として、医者の個人的な思い込のみで、「この間、この治療が効いた人がいるから、今回もこの治療をやってみよう。」と考える医者は近年では稀になっています。
過去の歴史や、データを科学的・統計的に評価して、リスクよりも効果・利益が上回ることが確立上で確かな場合にのみ治療を進めていくことを、エビデンス ベースド メディスンといいます。

少し難しい話かもしれませんが、すごく大事なことなので、
今後、あと2回くらい、エビデンスの話を記載したいと思います。

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