パソコン用メガネ ブルーライトフィルター

今日の午後は小美玉市医療センターで白内障9件。
夕方にクリニックで網膜剥離。夜は県内の病院様で硝子体の緊急手術。
その後、素敵な会があり、少しお酒を頂き、かなりハードな一日です。
網膜剥離の患者様は、中心部(黄斑)まで剥がれており、すぐに手術とさせて頂きました。

早急にご紹介頂いた先生に感謝です。

パソコン用メガネ
ブルーライトフィルター

パソコン業務などが増えたせいか、眼精疲労やドライアイで受診する患者様が増えています。僕も最近手術ばかりで、目がかなり疲れています。「目が痛い」という患者さんたちより、「僕の目の方が痛いよ」と叫んでしまいそうなのですが・・・、眼科医としてそんなことは言えません。そして、これからまだまだカルテの整理をしなくては[:困惑:]

眼精疲労で受診された方で、最近話題になるのが、パソコン用メガネ、ブルーライトフィルターです。テレビコマーシャルでもやっていますが、見たことありますか??

光は、その波長が長いか短いかで色が変わるのですが、
紫外線⇒⇒赤外線
左が短く、右が波長の長い光です。
色を変えた部分は可視光線と呼ばれる光で、人間の目で感じる事が出来る光の範囲です。虹の7色ですね。

ブルーライトとは、この藍とか青色の部分、波長380?495nmの光のことで、目に見える光の中で最も強いエネルギーを持つことが知られています。紫外線もそうですが、眼球の奥の方まで届き、黄斑変性症などの発症リスクをあげる可能性もありうるようです。

近年、パソコンやスマートフォン、ライトや照明などで、LEDと呼ばれる、真っ白・青白い、キレイな光を目にすることが増えましたよね??
パソコン用メガネ、ブルーライトフィルターは、このLEDの光などに含まれる、青白い光を選択的にカットすることで、目に優しい状態を作り出すこと目的に作られました。サングラスでも、ブルーライトをカットすることができますが、サングラスの場合、ブルーライトのみでなく、黄色などの光もさえぎってしまうので、全体としての光の量が低下し、暗く感じてしまいます。ブルーライトフィルターは、全体の光の量をあまり変化させずに、青色光のみをカットします。

当院でも、このパソコン用メガネの処方を行っていますが、実際の使い心地を、まずは自分で確かめようと、僕も作成してみました。

好みに応じて、少しだけ黄色っぽいレンズや茶色っぽいレンズ、オレンジっぽいいレンズ。いろいろな色が用意されています。僕は黄色っぽいのに。

LEDの懐中電灯をあててみると、緑の矢印がメガネを通した光、水色がそのままの光です。

実際にメガネをかけてみると、パソコンの背景の白い画面が少し黄色っぽく見えます。眩しさや、画面のちらつきは、かなり抑えられるようです
パソコン用でなくても、メガネをかけると、目の表面の空気の流れを遮るので、裸眼の状態よりは、目が乾きにくくなります。ドライアイの人にもいいかもしれませんね。

疲れないかどうかというと、どうでしょう??今日は、パソコンに向かう前から、すでに目が痛いのでなんとも言えません。しばらく使ってみて、評価したいと思います。
(僕は-1.25Dという軽い近視なのですが、今回のメガネには+0.5Dという老眼鏡の成分を追加したので、それによる改善効果も混ざってしまうかもしれないので、ブルーフィルター単独での評価はできません。)

ブルーフィルターによって、目の病気が抑えられるとか、黄斑変性症のちりょうになるとか書いてある広告も目にしますが、そういう効果に明確なエビデンスは、僕が調べる限りではありません。
こういうメガネをかけて、本当に病気を予防する効果があるのか分かるのは、多くの人が使うようになって、10年とか20年とか経って初めて分かることです。
眩しさを抑えるのは間違いないと思いますが、病気の治療になる。と言ってしまうのは現時点では根拠がないようです。

今日もお読み頂き、ありがとうございました。

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