瞳孔?

今日からブログを再開します。
昨日は僕の知っている中では最も手術数が多い、著名な硝子体サージャンの先生とお食事をさせて頂くことができました。いろいろ勉強になり、モチベーションも上昇です[:up:][:up:][:up:]
もっともっと頑張るぞ!(と、別に怠けていたわけではないのですが。)

今日の午後は、
・瞳孔形成手術(他院様術後) 1件
・白内障手術 11件
・網膜硝子体手術 3件(増殖1、茎離断2)
(増殖糖尿病網膜症・糖尿病黄斑浮腫・BRVO後の増殖網膜症)
みなさん無事に終わりましたが、最後の症例は久々の1時間越え(80分
)で、カサブタをとるのが大変でした。

今日の話題から、少し一般的なことを書いてみます。

瞳孔
瞳孔(どうこう)とは、下の図で矢印の先、

虹彩(茶目)の中心で作られる光の通り道、穴の事を言います。
瞳孔は、常に一定の大きさではなく、必要に応じて、大きくなったり(散瞳・さんどう)、小さくなったり(縮瞳・しゅくどう)しています。

例えば、
・明るいところでは、目の中に入る光の量を減少させ、眩しくならないようにするために、瞳孔は小さくなります(縮瞳)。
・暗いところでは、目の中に入る光の量を増加させ、明りを少しでも取り入れようと、瞳孔は大きくなります(散瞳)。
このような、明るさ・光によって、瞳孔が動くことを対光反射(たいこうはんしゃ)と呼びます。
お亡くなりになった人は、目に光を当てても瞳孔が動きません(対光反射なし)。テレビドラマなどでよく見るかと思いますが、医師が目にライトをあてて、「ご臨終です。」というのは、瞳孔・対光反射を観察しているのですね。

他にも瞳孔が大きくなったり、小さくなったりする要因として、自立神経に関連するものがあります。
興奮すると瞳孔が大きく散瞳します
「興奮して、目を見開く。」なんていう言葉を聞いたことがあるでしょうか?まぶたを大きく開ける。という意味もあるかと思いますが、瞳孔にも当てはまるのですね。
・寝ている時やリラックスしている時には、瞳孔は小さく縮瞳します。

また、近見反射といって、本を読んだり、近くのものを集中して見る時には、瞳孔が小さくなる反応もあります。
瞳孔が小さい方が、ピンホールカメラの原理のようにピントが合いやすくなるようです。ピントが合わない時に、目を細めると見やすくなるのも似た理由です。

正常な瞳孔は、キレイな円形をしていますが、ケガなどの外傷や、手術で痛んだ場合や癒着、何らかの病気などによっては、キレイな円形では無くなったりします。瞳孔が茶目の中心部ではなくなってヒキツレを起こし、視野が欠けたり、視力が下がったりする場合には、状況によって、手術で瞳孔を形成する場合もあります。

(全く関係ありませんが、ネコやキツネの瞳孔は縦長ですね。縦長の瞳孔は夜行性の動物の一部に見られるようです。)

また、目や脳、神経の様々な病気によって、瞳孔の大きさが変化してしまったり、光を当てた時の対光反射が無くなってしまったりすることがあります。

お酒の力を借りないと、なかなか人の目を見られないシャイな僕ですが??、
仕事のため「何か瞳孔に異常はないかな?」と、まじまじと患者さんのお顔や目を覗き込んでしまう事が多々あります。
変な奴だと思うかもしれませんが、診察のためにやっているのですよ。

次は、瞳孔の異常について書いてみます。

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