視神経炎? 検査・診断 その3

今日の午後は小美玉市医療センターで井上先生と、白内障や緑内障を8件、無事に終えました。
夜は県内の医院様で網膜剥離など硝子体手術3件のお手伝いをさせて頂きました。最近、行く先々の病院の手術数もどんどん増えている印象です。目の病気の人が増えているのでしょうか?

視神経炎? 検査・診断 その3

動的視野検査
見え方の評価としては、視力検査が最もポピュラーですが、見え方の評価としては別に視野という概念もあります。視野は物の見える範囲を指します。視力検査は視野の中心部のみ見えていれば答えることができますが、視野検査は広くどこまで見えているか、どの部位が見えていないかを検索する検査です。
以前に緑内障のブログで書いたことがあるのですが、視野検査には、静的視野検査と、動的視野検査があります。(←詳細はそれぞれをクリック)
視神経炎では、視野の全体像を測定する必要があり、一般的にはゴールドマン視野計を用いた動的視野検査が用いられます。


これは正常例での視野検査の結果です。赤い矢印の先が物を見る中心部。緑の矢印は、人間の構造上、生まれつき視野が欠けている部分でマリオット盲点です。


これは今回の患者様、初診時の視野検査の結果です。かなりの重症でしたので、視野の中心部を含めて、左下の方は全く見えていない状態です。右上の方に視野が残っていますが、周辺部の視野では、細かいものを視認することは困難で、視力は0.05まで低下しています。


これは視野の中心部とマリオット盲点がつながるように障害されている例。赤や青色で塗りつぶされている部分が見えないところです。視神経炎では、中心部やマリオット盲点付近の視野が侵されることがよくあります。


これは青矢印の先、中心部の周りに少し視野が欠ける場所があるだけの、軽症例です。中心部に問題がない場合には、視力値の低下は起こりません。

視神経炎を書き始めたものの、まだまだいろいろあります。
ゆっくりと進めてきたいと思います。

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