ドライアイ? 症状

今日は以下の手術を行いました。
・白内障手術 9件
・網膜硝子体手術 3件
 (内訳:黄斑円孔2件、糖尿病に伴う黄斑前膜・黄斑浮腫1件)

今日白内障手術が難しい症例が多く大変でした。
71歳の女性は角膜混濁といって黒目が濁っているために、
71歳の両眼手術の男性は、IFISといって、手術中に瞳孔が小さくなってしまう状態で、それぞれ10分弱かかってしまいました。
みなさん大丈夫と言ってくれるのですが、少し痛かったかもしれません。
すみませんでした。手術はキレイに終わっており視力はきちんとでますので。

ドライアイ(乾性角結膜炎)
涙の役割や、どのように涙が流れるかを昨日記載しました。
ドライアイは、目の表面の涙が少ない、つまり乾燥していることによって引き起こされる病態をひっくるめた病名・総称です。
では、目の表面が乾燥すると何がいけないのでしょうか?

?見えにくい
昨日記載しましたが、目の表面は涙の膜が均一に隙間なく覆っていることが正常な状態です。涙が蒸発して乾いた部分(ドライスポット)ができると、その部位を通過する光の進行に影響がでるため、白くかすむなど物が見えにくくなります。

?痛い
本来は乾燥していくのを角膜が感知し、完全に乾いてしまう前にまばたきが起こります。ドライスポットができるなど、乾いてしまってからまばたきをする事になると、角膜の表面と、まぶたがこすれてしまい、角膜に傷ができるなどします。(雨の降っていない時に、車のワイパーを動かすと引っかかりやすいのと一緒です。)
傷ができると、ゴロゴロ痛みを感じたり、また角膜の表面がすりガラスのようにザラザラするため、傷が多い場合はこれも視力低下につながります。

?多彩な症状
上記の??が中心の症状になりますが、
・乾燥してまばたきが滑らかでないために、「引っかかる」
・まばたきでこすれて炎症がおこり、「充血する」
・炎症により分泌が増えて、「メヤニがでる」
・痛みや、見えにくさから眼精疲労が起こり、「目が疲れる」
・傷やドライスポットを通る光が広がってしまい(散乱)「光が眩しい」
・コンタクトレンズがずれる、はずれる
・人によっては、痛みを「熱い・痒い」と感じることもあり、
とにかく、ドライアイはいろいろな症状の原因となりえます。

ほとんどのドライアイの患者様は、自覚症状が辛いのが問題で、失明などとは程遠い、軽症例です。自覚症状をとるために、希望があれば通院・治療を行いましょうといった程度で、ご本人が辛くなければ、治療が絶対に必要だというものではありません。
ただし、重度のドライアイで角膜の傷がひどい場合などには、感染症などを起こし、失明に至ることもありますので、医師が絶対に点眼が必要という場合にはきちんと通院するようにしましょう。

ドライアイの原因や、分類については明日
治療法については明後日に記載したいと思います。

(ブログでは、一般の皆様が理解しやすいように、少し噛み砕いて記載している部分があります。実際には、涙液中のたんぱく質や、傷の回復、炎症などがいろいろと影響しながら、状態が成り立ちますが、このブログでは省略させて下さい。)

ブログを呼んでくれる方が増えてきたようです。
頑張って続けます☆

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市 茨城町)

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