眼窩脂肪ヘルニア(脂肪脱)

今日は午前の外来が56名でした。
午後は手術です。
・白内障手術 9件
・結膜弛緩症手術 1件
・眼窩脂肪ヘルニア除去 1件
・網膜硝子体手術 2件
(増殖糖尿病網膜症・網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫)
みなさん無事に終わりました。

今日は、先ほど手術をした眼窩脂肪ヘルニア(脂肪脱)の記載です。
眼窩脂肪ヘルニア(脂肪脱)(がんかしぼうへるにあ・しぼうだつ)

ヘルニアとは、組織があるべき場所からずれてしまう事を言います。
腰椎椎間板ヘルニアや、頸椎ヘルニアは、背骨の椎間板などがずれてしまう病気です。
脱腸や、ソケイヘルニア、臍ヘルニアと呼ばれる、腸が体の外に出てきてしまうようなヘルニアも有名です。

眼窩脂肪ヘルニアは、眼球の後ろ側に位置しているはずの脂肪組織が、前の方に出てきてしまう、加齢性の病気です。
眼球は眼窩と呼ばれる、頭蓋骨のくぼみに埋まっていますが、眼窩には眼球以外に目を動かす筋肉や、脂肪があります。眼球の後方に位置する脂肪には、例えば殴られたりした場合に、クッションの役割をして眼球の衝撃を和らげるなどの機能があります。
主に加齢によって、眼窩の中にある筋肉や靭帯が弱くなってきた場合に、本来は眼球の後ろ側にあるはずの脂肪の組織(眼窩脂肪)が、弱くなった隙間から目の前の方に出てきてしまうと、眼窩脂肪ヘルニアと呼ばれます。


本日、手術をした男性の患者様です。
右目ですが、写真の黒目の左側(外側)のプックリしている部分が脂肪ヘルニアです。
脂肪ヘルニアでは、失明をするなど重篤な障害を起こすことはありません。
ただし、大きくなってくると、ゴロゴロ痛みの原因になったり、視野にかかると見えにくいと感じたり、そして見栄えが悪いというのがあり、ご希望があれば手術で切除します。
点眼薬による麻酔と、場合によっては少量の注射を行います。
いろいろな術式がありますが、当院ではタコ縛り?と呼ばれている方法で、出来るだけ再発が起こらないように努めています。
外来手術で、だいたい15分程度の手術です。

眼窩脂肪ヘルニアがあっても、痛みもなく、見栄えなども気にしない場合には、手術を行う必要はありません。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

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