七夕

今日の夜は、知り合いの先生の病院に、緊急の硝子体手術に呼んで頂きました。
今週はここまで、月・火・水・木と、網膜硝子体手術がありました。
土曜日も他院様でお手伝いの予定が入っているので、もしも明日、網膜剥離の緊急が来たら、月曜?土曜の全てで硝子体手術を行うことになり、人生初の経験です[:びっくり:]

先ほどクリニックに戻ってみると、玄関や病棟に、七夕飾りが飾ってありました。

スタッフが飾ってくれているようです。
(夜なので、ちょっと暗い写真になってしまいました。)
患者様にも短冊を配ったのかな?
「おばあちゃんが早く退院できますように。」
「早く元気になりますように。」
なんていう願い事や、
お子さんでしょうか?
「宝くじがあたりますように。」
「友達が100人できますように。」
なんていう短冊も。
「クリニックが平和でありますように。」や、
「いい出会いがありますように。」は、スタッフのかな??
夜にしみじみ読んでいると、なんだか暖かい気持ち。
僕の机にも短冊が置いてあって、書かなくてはいけない雰囲気を感じましたので、
「医学が発展して、治せる病気が増えますように。」と、ちゃんとした医者っぽく書いてみましたが、本心は、「飲んでも食べても、γGTPとコレステロールが正常でありますように。」が一番かな??

色覚異常? 病態と分類

今日の午後は以下の手術を行いました。
・加齢性下眼瞼内反症(逆さまつ毛)1件
・翼状片手術 1件
・白内障手術 11件
・網膜硝子体手術(茎離断) 3件
 (黄斑前膜2件、網膜中心静脈閉塞に伴う黄斑浮腫1件)
まずまずの症例ですが、17時前には終わってしまいました。手術の準備や移動などがとてもスムーズで、スタッフに感謝です。ありがとう。
今日は早めに帰って、子供の相手もできました。

色覚異常? 病態
網膜の中の視細胞に光が届いて、物が見えるときに、錐体という視細胞が色を判別するのに役立つことを、色覚異常?にて記載しました。
赤色によく反応するL-錐体、緑色によく反応するM-錐体、青色によく反応するS-錐体の3種類が、それぞれ光に反応し脳へと信号を送ります。そして、3つの錐体から届けられた情報を脳が再合成して、色を再現するのです。

色覚異常?光の3原色について書きましたが、

例えば、緑の光が目に入ると、M-錐体が主に反応し、脳に信号を送ります。
黄色の光が入った時には、L-錐体M-錐体が主に働き、脳に信号を送るのですが、脳ではこの2つの信号を再合成して黄色と判断します。
強い白い光を見たときは、L-錐体M-錐体S-錐体の全てが強く反応するのです。
(一般の方が分かりやすいかな?というレベルで書いています。専門的に表現が異なることはご理解下さい。)

色覚異常とは、この3つの錐体のどれかに異常があり、ある色の光への反応がなくなってしまったり、鈍くなってしまうことを言います。
ある錐体が全く機能しないものを色盲反応が弱いが、ある程度は機能するものを色弱と呼びます。
実は、最近の正式な学会などでは、色盲や色弱という呼び方はされなくなり、
1つの錐体が全く機能しない場合に、残りの2種類の錐体で読み取ることから2色覚(以前の色盲)
1つの錐体が正常には機能せず、反応が弱いながらも、一応は3種類の錐体が機能している場合に、異常3色覚(以前の色弱)
と呼ばれるようになっています。

また、専門的ですが、
赤に反応するL-錐体の異常⇒1型
緑に反応するM-錐体の異常⇒2型
青に反応するS-錐体の異常⇒3型
などという分類もあり、

上記の分類とあわせて、例えば赤に反応する錐体が全く機能しない場合には、1型2色覚、少しは機能する場合を1型異常3色覚というように呼びます。

と、ここまで書いてみましたが、自分で読み返してみても、眼科医とかではない皆様に呼んで頂いても、全く分からないのでは??と、ちょっと冷や汗をかいています。困ったな・・・・。

赤・緑・青を感知する錐体のどれに異常があっても、色覚異常になるわけですが、赤だけの場合、赤と緑の場合、青だけの場合、全ての錐体が駄目な場合(杆体1色覚:全色盲)など、様々な組み合わせがあり、組み合わせの種類によって、「どのような見え方になるのか、視力がまずまずなのか、視力も悪いのか。」症状は様々なのですが、全ては書ききれないし、逆に分かりにくくなってしまいそうです。
実は色覚異常をお持ちの方の大多数は、1型色覚(L-錐体の異常)、2型色覚(M-錐体の異常)の2つになるので、今後は、この2つについて書いて行くことにしますね。
先天的なL-錐体の異常M-錐体の異常をまとめて、先天赤緑色覚異常と呼びますが、一般的に先天色覚異常といえば、この赤緑異常のことを言います。
(先天性の杆体1色覚:全色盲などは数万人に1人の病気で、僕の人生ではまだ担当したことがないくらい稀な病気です。)

色覚のこと、ちょっと書こうと思ったのですが、なんだか大変な分野です・・・。もう何回かに分割して書いて行きたいと。

H24年6月の手術実績:茨城県 山王台病院 眼科

今日は以下の手術でした。
・翼状片(巨大)手術 1件
・白内障手術 7件
・網膜硝子体手術(裂孔原性網膜剥離)1件
無事に終わりました。

ちょっと医学的なブログの更新ををサボっていましたが、僕も人間なので、たまには休みが必要です。でも、ズルズル怠けないように、目標を。
今週中に色覚異常について書ききるぞ!

さて、6月の治療実績を集計しました。先月は緊急手術が少なくまずまず落ち着いて、診療ができました。
H24年6月の手術実績
手術合計 120件
内訳

・白内障手術 75件

・網膜硝子体手術 15件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・緑内障手術 3件
・涙器の手術 5件(NSチューブ・涙小管断裂など)
・眼瞼(まぶた)の手術 10件(眼瞼下垂・さかさまつげ・霰粒腫)
・結膜の手術 2件(翼状片)
・その他の手術 10件(斜視・瞳孔形成・角膜形成など)

レーザー手術合計 10眼
内訳
・網膜光凝固 4件(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・YAGレーザー 3件(後発白内障に対するレーザー)
・SLTレーザー 3件(緑内障に対するレーザー)

*手術数は、分院である小美玉市医療センターとの合計数です。手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。 白内障の手術時に、逆さまつ毛や眼瞼下垂の手術を追加で行っておりますが、それらはカウントしておりません。また、病気が古くてNSチューブが挿入できなかった症例などもカウントしていません。

抗VEGF薬 硝子体注射 26件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・マクジェン・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 12件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

白内障などの緊急性のない手術の待ち時間は、約3ヶ月半待ち、10月後半からの予約となっています。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 行方市 鉾田市 茨城町)