視覚障害者

午前の外来が終わりました。約50名の患者様がいらっしゃいました。
(最近は予約制が上手く機能し、午前中は、ほとんど毎日50名程度と安定しています。)
火曜日の午後は出張で、他院にて手術の予定です。緊急の患者様はまずお電話にて相談下さい。

昨日の関連で、視覚障害者に関しての分類を載せます。
該当する患者様はお知らせ頂ければと思います。

視覚障害者

1級:
両眼の視力の和が0.01以下のもの。

2級:
(1)両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの。
(2)両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以上のもの。

3級:
(1)両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの。
(2)両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が90%以上のもの。

4級:
(1)両眼の視力の和が0.09以上0.12以下のもの。
(2)両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの 。

5級:
(1)両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの。
(2)両眼による視野の2分の1以上がかけているもの。

6級:
一眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両眼の視力の和が0.2を超えるもの

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

ロービジョンケア

ゴールデンウィークはとてもゆっくりできました!
連休中に緊急の患者様を7名程度お引き受けしましたが、1名、留守でお引き受けできませんでした(何かを燃やしていて、目に入ったかた?)。すみませんでした。

今日は4名の手術を行いました。無事終わりました。
・白内障手術 6件(2名は両眼)

ロービジョンケア

当院では、かなり多くの患者様の手術等を引き受けさせて頂いております。
ただし、残念ながら、糖尿病や黄斑変性、緑内障などで、末期になられてから初診となる患者様も多数おられ、そのような病気では手術によって失明は防げるものの、元通り見えるなど、回復して頂くことは現在の医学ではできません。

私たちは「いかに多くの患者様を見えるように出来るか」だけではなく、「見えない患者様にどう向きあい、お付き合いしていくか」ということを常に考え、最善の医療を行っています。

ロービジョンケアとは様々な眼病で、視力が低い、または視野が狭いなど、視機能が十分でない患者様で、回復することが困難な場合に、どのようにしたら、よりよい生活を送って頂けるかに対応することをいいます。

?視機能の評価
まず、視力や視野、コントラストなど、患者様の見え方、不自由となる点を詳細に把握し、どのようなケアが必要かを検討します。

?生活環境のアドバイス
・例えば下方の視野が狭いようであれば、歩行時につまずいて転倒する事がないよう、気をつけるようお伝えします。
・脳梗塞後などで左側、右側などの視野が消失している場合には、歩行時の注意などに加えて、ご家族と歩行する時には、不自由な側にご家族の方がいて頂いた方がよいでしょう。歩行の介助法なども指導します。左側が見えない場合は、食卓での椅子の配置として、ご本人の左側に壁がくるように(右側にご家族)、席の配置を考えるとよいでしょう。
・視力の弱い人は、物が白っぽく見えたり、眩しさを感じやすい傾向があります。近年は欧米風の住宅が増え、室内のクロス・壁紙などは白くて、明るい住宅が増えていますが、カーテンやベットカバー等の色調を、灰色や茶色などの、少しトーンを落とした色にすることで、かなり改善します。白い食器に白いご飯では、コントラストが低くて見えにくいため、ご飯の食器も黒などにした方が見えやすくなります。眼科では真っ白な壁紙などは少なく、見栄えが悪くても黒などを取り入れている医院が多いと思います。視力の弱い方に配慮しているためです。

?ロービジョンエイド
ロービジョンエイドは、視力や視野の弱い方が、特殊な器械を使うことで、残っている機能を発揮しやすくする器械のことです。
・遮光眼鏡;眩しくて物が見えずらい場合には、眩しさを軽減する眼鏡を作成します。
・ルーペ(むしめがね)も、その視力や病状によって、多種多様のものが販売されております。
・拡大読書機;新聞などを、テレビ用の大きなモニターに映し出し、文字を読むことが可能になります。眩しさを抑えるために、白黒反転の機能もついています。(背景が黒、文字が白に逆転します。)

その他、白杖(安全用の白い杖)、単眼鏡、点字ディスプレイ、点字タイプライター、文字読み明け装置などの、数多くの機材があります。

?身体障害者、視覚障害の申請
国の基準を満たす、視力障害や視野異常がある場合に申請が可能です。
等級を取得することで、重症度によりますが、医療費の扶助や、通院の介助、上記のロービジョンエイドの扶助(多くの場合は患者様は1割負担)など様々なサービスが受けられるようになります。
視覚障害者の認定は、市役所の福祉科を通じて、都道府県知事の指定する医師の診断書を提出する必要があります。

残念ながら日本の眼科医療は、回復の見込めない患者様に十分なケアが行き届いてはいないと言われています。視覚障害に該当することを知らない患者様や、ロービジョンエイドのことをご存じでない患者様が多くいられます。

当院では、????の全てのケアを行っています。
ロービジョンエイドとしても遮光眼鏡、ルーペ、拡大読書器などを常備しており、専門的なアドバイスが可能です。治療が不可能と言われているが、どうにか頑張って文字を読みたい。そんな患者様がお近くにおられましたら、ぜひ当院を勧めて下さい。
(視野検査や、ロービジョンエイドなどは、非常に時間がかかることがあります。基本的に予約制で行っておりますので、まずは電話にて予約をしてください。)

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

4月の手術実績

4月は手術枠を増やしたり、また網膜剥離などの緊急手術が多かったため、これまでで最多の手術数となり、また昨年6月から始めた手術ですが1000件を超えました。
SLTが4件、手術も4件と、緑内障の治療を受けるかたが多い月でもありました。
手術枠を徐々に増やしており、手術の順番待ちが少し改善してきています。2ヶ月程度の順番待ちで出来るようになってきていますが、今後、もう少し頑張ってみたいと思います。

手術合計 141件

内訳
・白内障手術 102件
・網膜硝子体手術 18件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・涙器の手術 3件(NSチューブ)
・眼瞼(まぶた)の手術 2件(眼瞼下垂・さかさまつげ)
・結膜の手術 7件(翼状片・結膜弛緩症)
・緑内障手術 4件
・角膜の手術 3件
・眼窩底骨折整復術 1件
・瞳孔形成手術 1件

レーザー手術合計 13眼
内訳
・網膜光凝固 8件(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・SLTレーザー 4件(緑内障に対するレーザー)
・YAGレーザー 1件(後発白内障に対するレーザー)

*手術数は、分院である小美玉市医療センターとの合計数です。手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。 白内障の手術時に、逆さまつ毛や眼瞼下垂の手術を追加で行っておりますが、それらはカウントしておりません。また、病気が古くてNSチューブが挿入できなかった症例などもカウントしていません。

抗VEGF薬 硝子体注射 15件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・マクジェン・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 8件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
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