難症例の白内障手術:CTR(水晶体嚢拡張リング)?

今日の午後は以下の手術を無事に終えました。
・翼状片手術 1件、白内障手術12件、網膜硝子体手術 4件
それなりの件数ですが、最近はスタッフと宮井先生の能力がUPしているようで、5時前には終わってしまいました。手術の順番待ちも長いので、「これならあと2人くらい治せたかも?」なんて、つい欲が出てしまいますが、あまり無理するのもよくないでしょうか・・・。
さて、最近は毎週のように都内など遠方から難症例の白内障手術にいらしてくださる患者様がいます。今日も3件の白内障がまずまず難しかったのですが、うち1例は、この半年ほどではチャンピオンと思われる難症例があったので、それをネタにブログを書いてみます。

難症例の白内障手術:CTR(水晶体嚢拡張リング)?
情報化社会が進み、医学知識も簡単に手に入るようになりまいした。「白内障って5分で終わる簡単な手術でしょ?」と、少し勉強をされた患者様から聞かれることが多くなりました。その通りで多くの方では簡単なのですが、実は全員が簡単なのではないのです。1%程度ですが10分を超える難症例もありますし、0.1%程度では30分以上の手術とか、手術が2回以上必要になる症例もあるのです。
手術が難しくなる場合というのは、以前に書いたこともありのですが
小瞳孔、奥目の方、成熟白内障、緑内障(狭隅角)、チン氏帯脆弱、強度近視、強度遠視、角膜混濁、顔や体がふるえる、硝子体出血、難聴、認知症など、いくつか原因が挙げられます。難しい手術を助ける補助器具の開発や、手術技術の向上により、今はどれか一つくらいのリスクでは特に大きな問題は起きないのですが、リスクが2つ、3つと重なっていくと大変です。

今日の患者様は、
・最強度近視(眼軸32mm)
・固定内斜視(目が内下方を見たまま動かない)
・角膜混濁(外傷破裂後の入墨術後)
・角膜内皮減少(1000以下)
・外傷後のチン氏帯脆弱(スリットでグラグラ)
・中等度散瞳
そして高齢で、しかも反対の目もほぼ失明。という悪条件のデパートのような症例でした。

知り合いの先生の紹介でいらした時には、ちょっとだけ「手術を断ってしまいたい・・・。」と逃げてしまいたい気持ちもありましたが、せっかく縁があって当院にいらして頂いたのですし、どこか他に紹介するお勧めもなく、自分で頑張ることに。

まず、以前のブログで白内障手術の復習を(クリック)
通常の白内障手術では、水晶体を包んでいる袋(水晶体嚢)の中身の濁りだけを除去し、残した袋の中に新しい眼内レンズをいれます。

実は水晶体嚢と呼ばれる袋は、無数の細い繊維によって眼球の中に宙づり状態になっていて、この水晶体嚢を支える細い繊維チン氏帯と呼びます(イメージ図の緑)。
加齢や、生まれつきの疾患、遺伝、そして外傷などによって、このチン氏帯が切れたり、チン氏帯の数が少なくなっていると、水晶体嚢を支える力が強くなります。すると、

白内障や眼内レンズが目の奥に落ちてしまったり、

手術時に水晶体嚢(袋)が縮んで、レンズが入れられなくなってしまうことがあり、
これをチン氏帯脆弱と呼びます。

CTR(水晶体嚢拡張リング)は、チン氏帯脆弱例で、水晶体嚢(袋)の中に強度のあるリングを入れ内側から水晶体嚢を支えることで、袋が縮むのを防いだり、袋の眼内での安定性を向上させて、落下を防いだりしてくれる素敵な手術補助具です。

実はCTRは世界中では、10年以上前から当たり前のように使用されています。日本ではなかなか認可が下りずに、今までは医師が海外製品をこっそり輸入して、こっそり患者さんの目に入れる。といった、微妙な使われ方をしていました。
僕はCTRはあまり使わない方で、例えばこの4年でが4例に使用しました。年に約1例、0.1%未満です。自分のポケットマネーでインターネットで個人輸入をして、合計10万円くらいかかったかと思います。お金だけの問題ではなく、正規のルートでない物品をネットで購入して、人の体に埋め込むことがよいことなのか?倫理的にも難しい面がありました。

そして、とうとう日本でも正式に認可が下り、昨日、国内企業であるHOYA社から正式に発売されたのです!万歳!!
7月1日に発売ですが、今日の重症例の患者様に間に合いました。
(手術を申し込んだのは数ヶ月前で、発売も決まっていなかったのでラッキーでした。)

手術はそれでも難しく、20分弱と白内障手術にしては大変な時間がかかりましたが、もしもCTRがなかったら、眼内レンズを目の中に縫い付ける手術で、さらに時間もかかったでしょうし、角膜も悪くなって濁ってしまうリスクもあったかもしれません。HOYA社に本当に感謝です。
手術画像もUPしようと思っていましたが、遅くなってしまったのでまた明日記載します。おやみなさい。

白内障手術:小瞳孔の例? 瞳孔拡張リング

今日の午後は、他の医院様で手術のお手伝いをして、夕方からは時間が空いてしまい、平日でしたが久しぶりに子供とノンビリお風呂に入れました[:子供:]
明日はものすごく手術が多いので、一部を今日のうちにやってしまいたい。なんて思いますが、皆さんの予定があるのでそうもいかないのですよね。

患者様よりも眼科の先生からの質問が多い事柄から、ブログを書いてみます。
小瞳孔の白内障手術:瞳孔拡張リング
白内障手術では、瞳孔(茶目・虹彩)を開いて手術を行う必要があります。
手術前には、散瞳薬と呼ばれる目薬(ミドリンP)を数回点眼してから手術にのぞむのですが、目薬を付けても瞳孔が開きにくい患者様が一部いらっしゃいます。
(小瞳孔に関しては、以前のブログをご参照ください→小瞳孔?IFISの手術例

以前のブログでも書きましたが、瞳孔を無理に開くと、術後の瞳孔機能が落ちてしまうことがあるので、当院では基本的には4mm程度の瞳孔があれば、できるだけそのままで手術をするようにしています。
ただ、どうしても安全にできない場合や、他の手術を同時に行う場合などでは、瞳孔を無理にでも広げることがあります。

2週前くらいに手術をした70代の糖尿病の患者様です。

糖尿病があると、ぶどう膜炎という病気を起こして、瞳孔が小さいなったまま癒着をしてしまうことがあります。
手術前に瞳孔を広げる目薬を付けても瞳孔は3mm弱しかありません。


ハサミで、茶目・虹彩をチョキチョキ切ると、瞳孔が4mmくらいに広がります。ただの白内障手術のみなら、当院ならこれで十分なのですが、この患者様はこの後で、糖尿病網膜症に対して、目の奥の方の硝子体手術が行う必要があります。
瞳孔が小さいと目の奥・眼底の観察が難しくなってしまうので、安全に観察するためにはもう少し大きい瞳孔の方が助かります。

そこで、


目の中に、青い四角いリングを入れて、6.5mm位まで瞳孔を広げてしまいます。
(専門的ですが、リトラクターよりも眼内で使用するリングの方が、硝子体のコンタクトレンズとの相性がよいと思っています。)


広げると、白内障手術も簡単。


カサブタ(増殖膜)だらけの糖尿病網膜症の手術です。瞳孔が小さいままだと、かなり難しいと思います。(この患者様、こんなに重症ですが眼科での定期検診も受けていたと・・・。)


糖尿病の手術後に、リングを抜いて終わりです。
日帰り手術ですが、経過も良好で、本日の診察で反対目の手術を来週行うことになりました。

眼科の手術って、いろいろあって面白い!

白内障手術 動画(ビデオ)

今週は100歳以上の患者様や、聾唖の90代の患者様など、他院にて白内障手術ができなかったり、手術途中で中断になったという紹介例が多く、比較的大変な週でした。みなさん無事に終わってよかったです。
以前に記載した通り、「純粋に濁りをとって新しいレンズをいれる。」という意味では、白内障手術に手遅れはないので、当院では白内障手術の適応の大前提は「不自由があって、治したい人は手術を引き受けます。」「どんなに視力が悪くても、本人が不自由がなく、希望がない人は手術はしません。」と、基本的には「患者さんの希望」が手術の適応としています。
ただ、90代の患者様は毎週のようにいらっしゃいますし、数ヶ月に1回は100歳オーバーの患者様がきて、時には認知症など、いろいろと大変な思いもするので、やっぱり「80歳くらいで元気なうちに。」手術をしておくほうがいいのかな?なんて、心が揺れたりします。でも、無理に手術を勧めるのも本意でなく・・・。

最近、宮井副院長と先月の手術ビデオの鑑賞会?復習・勉強をしたのですが、とってもビックリしたことが!!
動画をYOU TUBEに登録するというスキルを身につけたので、手術ビデオをのせてみることにしました。(手術がグロテスクと思う人は、参照をお勧めしません。)

栗原 耳側切開 
宮井副院長 Toric IOL 上方切開
栗原 斜方切開
宮井副院長 上方切開
栗原 IFIS 耳側切開
宮井副院長 IFIS 斜方切開

なにがビックリって、自分たちでみても、どっちが自分の手術が分からないくらい、そっくりです。宮井先生が赴任してもう少しで1年。もともとは手術方法(プレチョップ法かフェイコチョップ法かなど)は、かなり違ったのですが、毎月行う勉強会で、あっちがいい。こっちがいいと相談しているうちに、お互いそっくりな手術になっていました[:びっくり:]
最後のIFISの症例なんて、ちょっとですが、虹彩(茶目)が出てしまうところまでそっくり。

もしも僕が急なインフルエンザで倒れても、同じ手術をしてくれそうです。
医師が10人も20人もいる大学病院などでは、全員で同じような手術手技や手術レベルを維持するのは難しいと思いますが、当院ではお互いに手術件数も多く、一緒にしょっちゅう勉強会をしているので、いつの間にかそっくりになってしまったようです。

新型 乱視用眼内レンズ 

当院では白内障手術時の乱視軽減に、とにかく力を入れています。
ホームページ参照→http://www.sannoudai.or.jp/clinic/ope03.html
特に角膜乱視が0.75D以上の症例では、全例で乱視用眼内レンズ(Toric IOL)を使用し、実に総白内障手術数の40%以上に乱視用レンズを使用し、おそらく日本でトップの使用率と思われます。
(Toric IOLについて参照)

実は、これまで日本国内で使用できる乱視用レンズは、ALCON社のレンズ1種類しか保険適応がなかったのですが、最近、AMO社から乱視用レンズが発売され、保険適応となりました。

矢印の先に、乱視の軸(向き)を示すマークがあります。

昨日、早速、新型レンズのレンズを使用してみました。
当院が乱視に力を入れているのはメーカーの人もご存じで、茨城県では当院が最も早い使用となりました。

角膜切開(黒目と白目のギリギリから切開)では、2.4mm程度の傷があれば、簡単に目の中に入れらるようです。

矢印の先が乱視の軸(向き)の指標になります。

4名の方に使用しましたが、使い心地は良好で、みなさん今朝の術後裸眼視力も良好でした!

*新しいAMO社のレンズが、もっともよいレンズだというわけではありません。Alcon社のもののほうが、よい適応になる患者様もいらっしゃいます。
目の状態や年齢、仕事の内容などによって、もっとも最適なレンズは、各自それぞれ異なります。当院では、その患者様にとって、もっとも良好な成績が望めるレンズを適宜採用しております。

今後も、最新の医療を地域の患者様にお届けできるように尽力致します。

医学の進歩は非常に早く、10年前の医療はまったくあてになりません。
ホームページもブログも、記載から時間がたつとほど最新の知識からの乖離が大きくなりますが、当ブログを書き始めて約3年になり、当初の内容と変更になったものも沢山あるようです。以前の内容を書き換えるのも、日付とかの面で矛盾しますし迷うものです。

ECCE・水晶体嚢外摘出術

今日は以下の手術を行いました。
・翼状片手術(遊離弁移植) 1件
・白内障手術 10件
・眼内レンズ交換 2件(他院様術後エラー)
・網膜硝子体手術(茎離断) 5件
(増殖糖尿病網膜症2件・糖尿病性硝子体出血1件・黄斑前膜1件・黄斑円孔1件)
難しい症例が多かったですが、無事に終わりました。
そろそろ、手術納めの医院も出てくる時期ですが、当院ではまだまだ先の話です・・・。

今日は時間ができたので、久しぶりに手術の話題で。
ECCE・水晶体嚢外摘出術
白内障手術の特殊な術式の一つをご紹介します。
以前に、通常の白内障手術・水晶体超音波乳化吸引術(PEA)について記載したことがあります。機械の進歩とともに、最近の白内障手術のほとんどは、キズ口は2mm程度。時間は5分程度。で終わってしまうことがほとんどです。
ただし、全員が全員、同じような手術で同じような結果を得られるわけではありません。目の組織が弱い人や、濁りが強く・硬くなり過ぎてしまった人などでは、通常の手術(水晶体超音波乳化吸引術・PEA)ができないケースもあるのです。

水晶体超音波乳化吸引術(PEA)は、小さなキズ口から、細い掃除機を目の中に入れて、目の中で水晶体の濁りを細かく砕きながら、吸い出す。という術式ですが、
ECCE(水晶体嚢外摘出術)は、濁りを目の中で砕かずに、少し大きなキズ口を作って、濁りをそのままの形で、プルンッ。と摘出する術式になります。

超音波の器械が発達する前には、ECCEは白内障手術の標準術式でしたが、現在も発展途上国などではECCEの方が数多く行われているようです。
現在の日本では、あまり行われることがなくなっていますが、以下のようなケースで、通常の手術(PEA)ができない場合に選択されます。
・水晶体の濁りが硬すぎて、目の中で安全に砕けない。
・チン氏帯が弱くて、通常の手術に耐えられない。
 ⇒無理をすると、水晶体脱臼眼内レンズ脱臼などにつながる
・角膜内皮細胞が少ない。
 ⇒超音波で無理をすると、水泡性角膜症につながる
・白内障手術(PEA)の途中で、上手くいかなかったとき。

ただし、最近は手術機械が発達したため、濁りが硬すぎて砕けない。というケースは皆無になってきています。(当院のコンステレーションは凄いですよ!)

先週手術の患者様ですが、濁りが真っ白を通り越して、真っ黒。ものすごく硬いのですが、コンステレーションのオジル機能で、なんなく破砕できました。

ECCE・水晶体嚢外摘出術
先週手術した90代の患者様。視力は0.02程度、濁りは硬くはありませんが、角膜内皮細胞が少なく、チン氏帯が弱いために水晶体がグラグラしている症例です。
超音波を使って、目の中で濁りを無理に砕くより、ECCEでそうっと濁りを取り出す方法を選択しました。


白目・強膜の上を覆っている結膜を切開して、緑矢印のように針を入れ、眼球の後方・奥に麻酔薬をいれます。

露出して、少し強膜から血がでるので、電気の熱を使って止血します。


PEAでは切開の幅が2mm程度のキズ口で済みますが、ECCEでは濁りをまるまる取り出せる程度のキズ口が必要です。今回は3種類のナイフを使って、8.5mmの切開を行いました(緑矢印の幅)。


濁りを包んでいる袋に丸い穴を開けます。

濁った水晶体(白内障)をぐるぐると目の中で回転させながら、袋の前方、瞳孔(虹彩・茶目)の上まで持ち上げます(脱臼)。右上の写真では、茶目の上まで濁りがでてきたために、茶目が見えなくなっているのが分かりますか??


濁りの下に、専用のスプーン状のヘラを入れて、引っ張り出すと、
「プルンっ。」と濁りが取り出せます。青矢印の先が摘出された水晶体(白内障です。)


のこった細かい濁りを、負担の少ない掃除機で吸い出して、

人工のレンズ(眼内レンズ・IOL)を入れて、

キズ口を一針縫ったらお終いです。
(この手術が得意な先生では、キズを縫わなくても大丈夫なことも多いようです。僕はこの術式はあまり行いませんし、一針くらい縫った方が、キズを閉じるという意味では丈夫で安全かなと。)

通常のPEAで行う方が、時間も早いし、キズも小さいし、乱視のコントロールも良好です。ECCEは、今の日本では、難症例に限ってものすごく稀に行う術式です。
(たまにしか行わない、少し難しい手術って、眼科医としては、ワクワクして楽しいのですが。)

白内障手術 乱視矯正? LRI(乱視矯正角膜輪部切開)

今日は以下の手術を行いました。
・眼瞼下垂症手術 2件
・加齢性下眼瞼内反症(逆さまつ毛)1件
・瞳孔形成術+眼内異物除去 1件
・白内障手術 6件
・網膜硝子体手術(茎離断:黄斑前膜)1件
・緑内障手術(バルベルトインプラント)1件
みなさん無事に終わりました。今日は片眼の方が多くちょっと少なめ。
最後の症例は、重症例の緑内障のみに今年の4月から正式に保険診療で認められた術式です。今日の方は、大学病院などで両眼ともにそれぞれ3回以上も手術をされている患者様でしたが、なかなかコントロールがつかずに新しい術式で対応させて頂きました。
技術としては難しい手術ではないのですが、昔の手術の癒着がひどいのと、まだ僕が慣れないせいもあり、50分ちょっとかかってしまいました・・・。もっともっと勉強・修行が必要です。

今日の緑内障の手術方法なんかもブログに載せようとか、書きたいことがいっぱいあるのですが、なかなか忙しくて・・・。とりあえず、地道にすすめていきます。
白内障手術 乱視矯正?
LRI(乱視矯正角膜輪部切開)

最近は、白内障手術を行う時には、ついでに乱視(眼球のゆがみ)を補正してしまおう。というのが、多くの眼科で流行ってきているようです。
当院は特に乱視の軽減に力を入れており、以前に主な方法について書きました。
白内障手術 乱視矯正? 強主経線切開
白内障手術? トーリック眼内レンズ
最近は?のレンズの開発が進み、かなり強い乱視までを補正できるようになってきています。
なので、なかなか出番がないのですが、最近行った乱視矯正の患者様が今週再診でいらしたので、そこから話題を。

眼球が完全な球体であれば乱視がない状態、ラグビーボールのようなキレイな楕円状にゆがんだ状態を正乱視(せいらんし)と呼びます。そして、眼球がデコボコとしていびつにゆがんだ状態を、不正乱視(ふせいらんし)と呼びます。
上下左右対称のような、キレイなゆがみの乱視(正乱視)には、トーリック眼内レンズによる補正がとても有力で、かなり強度のゆがみまで補正出来るようになってきています。

ところが、デコボコにゆがんだような不正乱視にトーリックレンズを入れると、相性が悪くて余計に見えにくく感じてしまう症例があることが分かっています。
こんな時には、角膜(黒目)を切り刻むことで、角膜の形状を変化させ、乱視を軽減させる方法が有用です。
白内障手術 乱視矯正? 強主経線切開でも書いたのですが、基本的に角膜を切開すると、切り込みを入れた方向の角膜のカーブが和らぎ、その方向の近視の度数が減弱します。


昨年末に翼状片という角膜(黒目)の上の出来物を切除した69歳の女性です。(本当は、こんなに大きくなるまで放っておいてはいけません。)

これは、翼状片切除手術後、一週間の写真ですが、一見かなりキレイになっています。

今回、約半年過ぎで前回手術後の角膜のキズや形が落ち着いたことと、70歳になって1割負担になったころから、白内障の手術が予定されました。手術の前の検査で角膜(黒目)のデコボコさ加減を、精密に測定する角膜トポグラファーで撮影をしてみると、

写真や診察ではキレイに見えても、実際には角膜はデコボコで、専門的ですが、-5.75Dというかなり強い乱視が残ってしまっています。このまま白内障手術をしたのでは、裸眼の視力はかなり悪いものとなってしまいます。
そこで、手術では角膜を切開して、どうにか目玉がマル、球体に近づくようにと頑張ります。

6月4日の手術ですが、
?まず、通常の白内障手術で、強主経線切開を行い、少しでも乱視を和らげます。斜めの乱視が強いのですが、青線の方向の乱視を弱める効果があります。

?次に、手術前に角膜トポグラファーで撮影した角膜のゆがみを補正するように、角膜に切開を加えます。

右が切開後ですが、わずかに出血の赤い線が見えるくらいで、肉眼ではあまり片がが分かりませんね。

こんなナイフを使って、角膜に切り込みをいれます。

基本的に、角膜の厚みを測定し、角膜90%の深さを切開をします。残りが10%しかなくなるので、かなり深い切り込みを入れることになります。強い乱視を補正するには、長い切り込みをいれ、弱い乱視を補正するには短い切り込みをいれるのですが、やり方は施設毎にある程度は異なりますので、詳しくは担当の医師にお聞きください。


これは、6月11日の外来で撮影した術後のトポグラファーですが、キレイとは言えませんが、かなりゆがみが減少して、乱視の度数を-1.69Dまで軽減することができました!患者様にもとても喜んで頂いています。

最近はトーリック眼内レンズの普及で、LRIを行う事がだいぶ減りました。上記のような角膜がデコボコの特殊な例(不正乱視)に行うだけなので、月に1件とか2件とか。
ところが、ちょうど最近、正乱視でもLRIをやった症例がいたので、ついでに。
6月6日に手術をした80代の女性ですが、黄斑前膜という手術を行います。既に他院で白内障手術が済んでおり、眼内レンズが入っているため、トーリックレンズが使えません。

トポグラファーと照らし合わせて、切り込む位置に目印をつけます。

角膜の厚みの90%まで切開できるメスをつかって、黒目の両脇に切開を入れます。

黒目の両脇に赤い出血の線がみえますか?

引き続き、黄斑前膜の手術を行います。
(LRIはついでに行い、無料です。)

左が手術前、-3.25Dの乱視がありましたが、2日後の検査では右側、-1.0Dの乱視にまで軽減できています。

白内障手術:IFISの例 (前立腺肥大の薬の副作用)

今日は以下の手術を行いました。
・結膜弛緩症手術 2件
・斜視手術 1件(左上斜視・外斜視⇒上下直筋前後転・水平移動)
・白内障手術 10件
・網膜硝子体手術(茎離断)2件 (糖尿病黄斑浮腫)
みなさん無事に終わりましたが、80代の男性で1名、残念ながら予定外の結果に・・・。
両眼の白内障治療を予定していた患者様の手術で、無事にはできたのですが、思ったより難しくて、視力の回復に数日かかったら大変かな?とも考え、安全のために今日は片方の目だけでやめておきました。
患者様は両眼治ってしまうと思っていたと思うので、大変申し訳ないです。
心配されていると思うので、手術のビデオを差し上げようとDVDに焼いてみました。今、確認してみると手術時間は13分弱。時間も異常に長いというわけではありませんし、キレイに出来ているので、両眼頑張ってしまってもよかったかな?とか、いろいろ考えてしまいますが、手術はやっぱり安全が第一だと思います。
両眼の予定だったのに、片眼になってしまったのは開院後2例目です(前回も結局は翌週手術を行い、とても良好な結果です)。今日は見学の医師もきていましたが、予定外ってちょっとカッコ悪い。手術って難しいなぁ[:悲しい:]

ついでなので、今日の症例の話題を。
白内障手術:IFIS(アイフィス)
白内障手術では、手術の少し前から目薬をつけて、瞳孔と呼ばれる虹彩・茶目を大きく広げる必要があります。
瞳孔があまり開かない患者様もいらっしゃり、そういう場合には手術がちょっと大変。というブログを以前に書きました。
小瞳孔の例⇒http://blog.sannoudaiganka.jp/?eid=137225

今日の症例は、普通の小瞳孔(瞳孔が開きにくい)の症例とはちょっと違って、手術前はそれなりの瞳孔の大きさなのに、手術中の途中で、瞳孔が進行性にどんどん小さくなってきてしまうと言う、変動のある症例です。
IFIS(アイフィス)と呼ばれているのですが、正確にはintraoperative floppy iris syndromeと言います。
・intraoperative⇒術中
・floppy⇒フニャフニャ
・iris⇒虹彩(茶目)
・syndrome⇒症候群

白内障手術の途中で、瞳孔(虹彩・茶目)が、フニャフニャになって、手術がやりにくくなるという症例です

原因としては、前立腺肥大のお薬の副作用が有名です。(ハルナール・ユリーフ・フリバスなど)
おしっこの出をよくするために、前立腺の筋肉を緩める効果がある薬ですが、瞳孔(虹彩・茶目)の筋肉と、前立腺の筋肉が、非常によく似ているために、前立腺の薬を長期間内服すると、虹彩の筋肉も委縮してしまう。ということのようです。
男性の手術前には、「前立腺のお薬を飲んでいますか?」という質問を行うのですが、薬を飲んだ人が全員IFISになるわけではなく、また、少しくらいIFISがあっても全く問題なく手術を出来ることが多いのですが、今日はヒドイ症例でちょっと大変な思いをしました。
手術でIFISがおこりうる可能性を説明すると、「では、手術前は薬を飲まない。」なんて言う人がいますが、筋肉が一回委縮してしまうと、内服を中断しても回復の効果はないようですので、中断する必要はありません。IFISになったら、「少し手術の時間がのびるけど、仕方がない。」と思って、医師にお任せ下さい。

実際の本日の症例です。

手術開始時の瞳孔です。赤矢印程度の大きさ5mmくらいの瞳孔があります。通常よりは小さいものの、普段の僕なら、このくらいの瞳孔は全く問題になりません。(この患者様は他にも小角膜で角膜径が9mm、しかも輪部潰瘍も合併しています。)

ところが、

濁った水晶体を取り除こうと、掃除機で吸い出し始めると、矢印の長さくらいに、瞳孔がとっても小さくなってしまいました・・・。(プレチョッパーで割っていますし、もともと内服しているのをしっていたので、低吸引低還流で水流は少ない方です。)


ただ小さくなるだけではなく、手術で目の中に発生する水の流れによって、瞳孔がフニャフニャと変形します。瞳孔がキレイな丸ではなくなっているのが分かりますか?


フニャフニャになった瞳孔・虹彩がキズ口から飛び出しやすい。というものIFISの特徴です。赤矢印の先、瞳孔が下に向かって、飛び出していきそうです(今日は脱出せずに手術が可能でしたが)。


最終的にはキチンと眼内レンズが入りました。
(時間が長めになりそうな症例では、光を特に弱くして手術をしているので、写真が暗くなってしまいます。見にくくてすみません。)

手術中はなにかあったらどうしよう。と、ヒヤヒヤしながらやるので、自分の時間感覚では30分くらいかかってしまったような気分でした。結局12分半くらいなのですが、やっぱり今日両眼やってしまったほうが喜んでもらえたかな?今更後悔しても遅いのですが・・・。

こういった難しい症例でも、当院はとにかく乱視に全力です。
IFISや、瞳孔が小さい症例では、虹彩リトラクターや、瞳孔拡張リングと呼ばれる、瞳孔を引っ張って広げる器械があり、リトラクターを使うともっと簡単に出来たのかもしれませんが、術後の乱視が強くなったり、瞳孔の形に変形が残ったり、問題も多いので、今日もどうにか使用しないで頑張りました。

もちろん、今日も乱視矯正レンズ(Toricレンズ)を使用しています。
乱視用レンズについて⇒http://blog.sannoudaiganka.jp/?eid=141878
乱視用レンズは、乱視の軸・角度の調整の問題で、瞳孔が小さい症例での使用は難しいと言われていますが、様々な道具・技術を駆使して、できるかぎり諦めないようにしています。

これは、緑内障手術で使用する特殊レンズですが、水色矢印の先に乱視の角度を示す小さな点が確認できます。

早く回復して頂いて、反対目の手術も頑張らせて頂ければと思います。
では、今日もお読み頂きありがとうございました。

白内障手術 乱視矯正?

今日は緊急、重症の患者様はおられず、比較的落ち着いた日でした。
高齢の方の涙目の治療で、NSチューブというのがありますが、1日に3件やったのは初めてで、ちょっと疲れました。治療自体は比較的簡単なのですが、麻酔など少し痛い治療のようで・・・。痛い治療って、気分的に、お互いになんとなく嫌ですよね。NSチューブのブログもまだ書いていませんが、おいおい頑張ります。

さて、久しぶりに白内障の手術でも。
白内障手術 乱視矯正?
トーリック眼内レンズ(乱視矯正レンズ)

以前に、当院で白内障手術をする時には、必ず全ての患者様に、乱視を少なくする努力をしていることを記載しました。
詳しくは⇒http://blog.sannoudaiganka.jp/?eid=140047
前回は、強主経線切開といって、白内障手術のキズ口の作る位置によって乱視を減らす方法を書いてみたのですが、強主経線切開による乱視の矯正効果は、比較的小さいもので、乱視が弱めの人に行う治療です。
今回は、当院で現在最も多く行っている乱視治療について書いてみます。
白内障手術では、濁った自分のレンズを取り出して、人工のキレイなレンズと交換するのですが、この人工のレンズ(眼内レンズ)に乱視の度数を加えたレンズが、トーリック眼内レンズ(乱視矯正レンズ)になります。


眼内レンズの写真ですが、左の写真の赤矢印の先に、小さな3つの点があるのがわかるでしょうか?これが、このレンズに加えられた乱視の方向(軸)の目印になります。右も同じレンズの写真ですが、青方向と、緑方向でレンズの度数が異なる構造となっています。


実際の例です。手術の前に角膜トポグラファーという検査の器械で、角膜(黒目)の乱視成分を測定します。この症例では、横方向の歪みが強いようです。

ちょっと専門的なのですが、この歪みの強さ(度数)や、縦か横かなどの方向(軸)の数値をコンピューターで計算すると、

こんな結果が出てきます。
この患者様では、4度、横方向にレンズを入れるといいみたい。


手術の前に、どの方向(軸)にレンズを合わせるかなどをチェックして。

いざ手術。

手術では、白内障の濁りを取った後に、小さく折りたたんだレンズを目の中に挿入します。


目の中にいれたレンズが広がると、赤矢印の先に乱視の方向(軸)を表す印が見えます。この患者様は、横方向にレンズを入れると乱視が減る予定なので、針でつっついて、レンズを目の中で時計回しに回転させています。

最後は、こんな感じ。とってもキレイに入りました。

今までは、乱視の強さが3段階のレンズしかなかったのですが、昨年からかなり強い乱視まで7段階に矯正できるようになり、手術後に乱視が強すぎて・・・。なんていう症例はまずいなく、とっても役立っています。

乱視用のトーリックレンズは、日本では2009年から発売されていますが、本日の時点では、アルコン社(レンズ販売数世界1位)という会社からしか発売されていません。
独占販売だから?なんと、定価は1枚15万円とかして、日本で使用できる眼内レンズのなかで最も高価です。(当院はこのレンズが手術総数の3?4割とかなり多いので、割引して頂いてはいますが。)
保険診療では、患者様が支払う費用はどんなレンズを入れても一緒なので、出来るだけいいレンズ、少しでも乱視が減って、よい視力が得られるレンズを。と思って、トーリック眼内レンズを使用しています。

白内障手術 乱視矯正?

今日の午後は小美玉で井上先生と手術です。
・白内障手術 5件
・さかさまつ毛(眼輪筋縫縮)1件
・眼瞼下垂症(炭酸ガスレーザー:ミュラー筋タッキング) 1件
夕方は開業医様の手術のお手伝いに。

先日、病院のホームページの内容を更新したのですが、ホームページで記載している、白内障手術についてちょっと書いてみたいと。
http://www.sannoudai.or.jp/clinic/ope03.html
白内障手術 乱視矯正?
強主経線切開

水晶体が濁ってしまい、光の通過が邪魔をされるために、視力が低下してしまうのが白内障。白内障手術は濁った水晶体を人工のキレイなレンズと交換することが第一の目標です。ただし、近年は医学も進歩し、「濁りをキレイにする。」という目標はあたり前で、それ以外に「出来る限りメガネなしで見えるようにしたい。」と、より高度な目標をもって手術をする事が一般的になってきました。
その一つが、「乱視を減らそう」というものです。
乱視とは、眼球の歪みに由来して、縦方向や横方向のピントにズレが生じることです。(縦は近視なのに、横は遠視など。)

イメージ図を作ってみましたが、分かりにくいですかね??眼球がまん丸に近いと乱視が少ない目。楕円というか、ラグビーボールのような形だと乱視の強い目。という感じです。

こっちの図の方が分かりやすいですかね?

乱視の治療としては、メガネをかけたり、コンタクトレンズを使用ことが最も一般的で、より積極的な治療としては、レーシックなどの屈折矯正手術があります。
今回は、白内障手術を行う場合に、ついでに乱視を減らしてしまおう。という方法のうち、もっとも手軽にできる方法を紹介します。

左が手術前、右が手術後のイメージ図です。白内障手術では黒目(角膜)と、白目(強膜)の境目あたりにキズをつけて手術を行います。切り口が出来た部分の角膜は薄くなって変形し、切り口の方向では、角膜が平坦化し、ピントが後ろ側にズレるようになります。このような手術のキズ口のせいで、乱視のピントに変化がおこることを惹起乱視(じゃっきらんし)と言います。
手術技術や、器械の進歩によって、手術のキズ口はどんどん小さくなっているため、惹起乱視も小さくなっていますが、白内障手術をすれば、多かれ少なかれ、良かれ悪かれ、乱視に変化が起こるのです。
この惹起乱視と上手に付き合うことで、白内障手術を行うついでに、乱視を和らげてしまうことが可能になります。逆にいえば、黒目の横にキズを作るべき場合に、上から切開を行えば、乱視は悪化してしまうのです。
当院で白内障手術を行う場合には、全症例で必ず乱視を減らすように努力をしています。


これは、角膜トポグラファーという器械で、黒目(角膜)の形を詳細に測定した結果です。眼球の乱視(ゆがみ)は、水晶体などの部分に由来する部分も一部ありますが、ほとんどは角膜に由来するものです。また、水晶体は手術で除去してしまうので、白内障手術では、特に黒目(角膜)に注目して、乱視をコントロールしていきます。
黄色に比べて、オレンジの部分がカーブが強いことを表した図ですが、この患者様の手術をする場合には、オレンジを切る方向、つまり横から切った方が乱視が軽減することになります。

実際に、どう手術をするかというと、
例えば、上から切った方がいい場合では、

こんなふうに上から切開をして手術をします。

横から切った方がいい場合には、

こんな感じ。僕はほとんどの場合、患者様の頭の上側に座って手術をします。写真は上下反対のようになります。これは、右目の手術を右耳側から切開しています。

同じ横からでも、左目の場合には、

こんな感じ。左手での手技になることもあります。僕は小さい時は左利きだったようですが、右利きに矯正されまして、今は右手の方が得意です。なので、左目を横から切る場合には、少し手術がゆっくりになったり、面倒に思う事も。
でも、少しでも乱視が少なくなって、裸眼視力の向上につながるなら。と思えば、頑張りがいがあります。

このような切開の方向による乱視矯正(主経線切開)は、もっとも手軽に行う事が出来る方法です。ただし、矯正効果はあまり大きくなく、主に乱視が軽い場合に行われます。より強い乱視を矯正していく方法に関しては、別に機会に記載したいと思います。
明日も手術がいっぱいなので、今日はこれでお休みなさい。お読み頂き、ありがとうございました。

先進医療認定施設 多焦点眼内レンズ

今日は以下の手術を行いました。
・眼瞼内反症手術 1件(加齢性のさかさまつげ)
・白内障手術 5件
・網膜硝子体手術 2件(離断1・増殖1)
 (黄斑前膜1件、増殖糖尿病網膜症1件)
無事に終わりましたが、

この糖尿病が辛かった・・・。
コンステレーションでオイルもいれて、1時間半もかかりました。
(最近は1時間半かかる手術って、年に1件か2件です。)

昨年、申請をして、認定が下りたものの、ついつい忘れていたことが。
実は、当院も先進医療認定施設に認定されました。
先進医療認定施設
多焦点眼内レンズ

先進医療とは、一般の保険診療で認められている医療の水準を超えた最新の先進技術として、厚生労働省が認めた医療機関のみが実施できる医療行為のことです。

よい医療、最先端の医療の全てが保険適応となるのが理想ですが、不況の世の中、財源も限りがあり、そうはいかないのが現状です。
そういった医療は自由診療と言って、全額自費でやり取りをしなくてはいけませんが、一般的に自由診療は高額です。

また、自由診療と保険診療を一緒に行う事を、混合診療と言いますが、国民皆保険の問題とか、医療の平等性とか、いろいろな問題で現在の日本では混合診療は認められていません。なので、自由診療を一部でも受けてしまっていると、本来は保険診療で受けられるべき検査などまで全額自費になってしまうので、とにかくお金が何倍もかかってしまうのです。なんかちょっと矛盾している気もしますが、これを破ることは法律上できませんでした。

ただし、安全性や有益性などから、厚生労働省が取り決めた一部の医療については、自費で賄われるべき先進的な医療と、保険診療との併用が認められるようになりました。それが先進医療です。
これにより『先進的な医療・特殊な医療にかかる費用』は全額自己負担となりますが、『先進医療にかかる費用』以外の、通常の治療と共通する部分(診察・検査・薬代等)の費用は、保険診療で行うことが出来るようになります。

眼科では、白内障手術時に多焦点眼内レンズを入れる手術が先進医療として認められています。(多焦点レンズに関しては、別の機会に書きたいと。)
ただし、どの病院でも先進医療として保険診療を利用できるわけではありません。手術数や専門医、視能訓練士の有無など一定の基準を満たしていないと認定施設として、認められないのです。

手術数や実績は1年以上の結果を添付しないといけないので、申請出来ずにいたのですが、昨年、開院後1年半で基準を満たしたので、申請してみました。
結果、厚生労働省より、H24年1月1日付けで、
当院も先進医療認定施設として認定されました。
ので、ここにご報告致します。

厚生労働省のHPに認定施設の一覧が掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html
数えてみると、現在のところ、199施設が認定されているようです。
日本中で、白内障手術を行っている医院は、約3600施設と言われているので、認定施設は5%ちょっと。開院1年半でその中に入れたのは、おそらく最速かと。ちょっと嬉しい[:祝:]

茨城県では、7施設目になるようです。
他には、
?つくば市 高田眼科様
?つくば市 筑波大学附属病院様
?取手市 松本眼科様
?水戸市 小沢眼科内科病院様
?ひたちなか市 中村眼科医院
?ひたちなか市 赤津眼科様

そして、?石岡市の当院となりました。パチパチ[:拍手:]

???まで、比較的歴史のある有名な眼科ばかりです。
山王台病院 眼科も頑張って行きたいです!