細隙燈顕微鏡検査(スリットランプ)

10月はハロウィンですね。
「trick or treat;お菓子くれなきゃ、いらずたしちゃうぞ!」
子供だから可愛いですが、大人で考えると暴力団のようですね(笑)。
100円ショップのダイソーで買ってきた飾りを、スタッフに飾ってもらいました!

子供の患者さんが喜ぶといいな。

今日は、以下の手術を行いました。
・翼状片手術 2件
・白内障手術 10件
・網膜硝子体手術 2件(茎離断)
(黄斑変性症による硝子体出血1件、黄斑前膜1件)
無事に終わっていますが、黄斑変性症の患者様は網膜の中心部からの出血が重度で、全体として明るくはなるものの、視力の改善は難しそうです。
出来ることはやっていますが・・・、医学がもっと進んで、治せる病気ばかりになるといいのですが。

今日は、眼科の検査の話で[:見る:]
細隙燈顕微鏡検査
(さいげきとうけんびきょうけんさ)
スリットランプとも呼ばれます。
眼科に来たら、ほぼ絶対に行うというくらい、ポピュラーな検査です。

眼科にかかったことがある人は、まず見たことがあると思います。

器械にアゴを乗せて、おでこをくっつけて、
目に光を当てられて、医師が眼の表面・内部を観察します。
患者さんにとっては、なにより「まぶしい」のがツライ検査です。

この器械の中には、精巧なレンズが入っていて、かなり大きく物が見えます。
拡大する倍率は変更出来るのですが、

こんなふうに、目を全体的に観察することも。
受付の生井沢君の目ですが、若くて、キレイな目です

例えば、ちょっと茶目(瞳孔・虹彩)の部分を拡大してみましょう。

虹彩(こうさい)・瞳孔(どうこう)は、目の中に入る光の量を調節する、カメラで言うと「しぼり」の役割をします。暗いところでは瞳孔が大きく開いて、目の中に入る光を増加させます。明るいところでは、瞳孔を小さくして、光の量を少なくして、眩しさを抑えます。
矢印の部分は、瞳孔を小さくするための筋肉です。瞳孔括約筋と言いますが、この筋肉が収縮すると、瞳孔が小さくなります。
人間の目の中に、こんなに細かい模様があるのです。とってもキレイですよね!


これは目がしらにある、涙の出口で「涙点:るいてん」です。
ここから涙が排出され、鼻の奥の方に流れていきます。


これは分かりますか?
まつ毛です。細いまつ毛ですが、細隙燈顕微鏡だと、こんなに大きく見えます。
(実はもっともっと大きくなるのですが、あまり大きくすると、何を撮っているのは分からなくなってしまうので、ある程度。)


これは、黒目(角膜)と白目(強膜)の境目です。
白目の方には、血管が見えます。
実は、僕たちがこの器械で観察すると、細い毛細血管の中を赤血球という赤いツブツブが、1個づつ流れていくのが直接見えるんです!

病気の人だと、目の中に白血球と呼ばれるバイキンをやっつける、白いツブツブが見えるのですが、生井沢君は健康な男の子なので、見つかりませんでした。

大きく拡大しているため、診察中にお顔が動いたりすると、ピントがズレてしまって、なかなか診察がはかどりません。
まぶしいので大変だと思いますが、みなさん頑張ってくださいね

ちなみに、この検査にかかる費用は、
目の表面のみ観察すると、1割負担で48円、3割負担で144円。
目の奥まで観察すると、1割負担で112円、3割負担で336円。
国で一律に決められているのですが、高いですかね?安いですかね??

今日は早く帰れます!子供もまだ寝てないはず!

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