視神経炎? 視神経症の分類と原因

今日の午後は、他院様での硝子体手術に呼んで頂きました。
最近は県外での仕事が増えています。このあたりでは車がとっても大事です[:車:]

視神経炎? 視神経症の分類と原因
視神経が障害されると、視力低下や視野の異常などが起こります。(⇒視神経炎の症状
視神経の病気は、眼球の内部の検査のみではハッキリしないことが多く、総じて診断や治療が難しく、国が指定する難病にも含まれているほどです。
視神経が障害される病気を、まとめて視神経症と呼ぶのですが、以下のようなものに分類されます。
虚血性視神経症:視神経を栄養する血流の障害によって起こるもの
外傷性視神経症:ケガが原因で、視神経が曲がったり、断裂するなど
遺伝性視神経症:遺伝子の問題で、先天性(生まれついて)のもの
中毒性視神経症:シンナーや、ある種の薬物によるもの
圧迫性視神経症:視神経の周囲にできた腫瘍病変などの圧迫によるもの
梅毒性視神経症:感染によるもの
視神経炎:免疫機能の異常が原因と考えられているもの(自己免疫性疾患

自己免疫性疾患とは、本来、外敵から自分の身を守る働きを担う免疫の力が、間違って自分自身に働いてしまう病態です。
以前に、ぶどう膜炎のブログで記載したことがあるので、そちらもご参照ください。⇒自己免疫性疾患

視神経炎は、なんらかのきっかけ(例えば、ウィルスの風邪をひいたあとなど)を元に、視神経を構成する成分に対して自己抗体が形成され、視神経に炎症や脱髄が起こってしまう
病気であると推測されています。

視神経は脳や脊髄と同じ、中枢神経と呼ばれる神経組織に分類され、脳や脊髄と似た構造をもつ様です。
視神経炎を発症した場合、視神経にのみ特徴的な成分に自己抗体が産生された場合には、視神経のみが障害されますが、
視神経と脳の両方に存在する成分に、自己抗体が産生された場合には、視神経と同時に脳も障害を受けてしまいます。

視神経炎と呼ばれる病態には、自己抗体の種類や、炎症の起こる場所によって、以下の4つの病態が含まれると考えられています。
?多発性硬化症(MS):視神経と脳を中心に炎症がおこるもの
?視神経脊髄炎(NMO):視神経と脊髄を中心に炎症がおこるもの
?抗AQP4抗体陽性視神経炎:NMOのうち明確な自己抗体が判明しているもの
?特発性視神経炎:視神経のみに炎症がおこるもの

明日も早いので、今日はこれでお終いです。
スタッフの皆様へ。さきほど県南の医院様から電話にて、網膜剥離の紹介がありました。急いで手術が必要な症例のようです。ご協力ください。

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