お久しぶりです。ブログの更新が1ヶ月ほどあいてしました。
最近、「you tubeをみたのだけど」と、面識のない眼科の先生方から電話やメールなど、質問を頂くことが増えています。もらった電話で、僕も新しい知識を頂いたり楽しいものです。
今日は先週の手術の動画をUPしてみます。
眼科の先生方で、何かアドバイスなどあればぜひご連絡ください!
小瞳孔の白内障手術:瞳孔拡張リング(手術動画)
今回は動画がメインです。以前に基本的な内容は記載したことがあります。そちらもご参照ください。
白内障手術を安全に行うには、目薬を使用して瞳孔を開く必要があります。
当院では手術の1時間くらい前から、1種類の目薬を2?3回使用しています。多くの患者様では、瞳孔(茶目)が大きく開いて安全に手術が可能ですが、様々な理由によって瞳孔が大きく開かない状態を小瞳孔(しょうどうこう)と呼び、少し手術が長めになったり、難しくになったります。
(小瞳孔に関しては、以前のブログをご参照ください→小瞳孔?、IFISの手術例)
瞳孔を無理に広げることは、あとで瞳孔機能に障害が起こることもあり、好ましいことではないのですが、あまりに小さい場合に無理な手術をして合併症を生じるもの問題です。当院では概ね直径4mm以下の瞳孔の場合には、切開をしたり、瞳孔拡張リングを使用した手術を行うようにしています。(リングを使用するのは1年に2回くらいです。)
これは手術前の写真です。お若い時にケガか病気によって角膜(黒目)が濁ってしまったようです。瞳孔は中心をずれて、やや右下に針の穴のような隙間があるだけ。瞳孔を開く目薬をつけても3mm以下の瞳孔です。また、外傷後などの症例は他にも何か異常があって手術が難しいことがあるので、きちんと瞳孔を広げて手術をした方が安全そうです。
下の左の四角◇が、瞳孔を広げるリングです。これを使って手術をしました。
手術動画←クリックを
通常の白内障手術は目薬の麻酔しか行いませんが、瞳孔(茶目)に触ると少し痛みがあるので、リングを使用する場合の手術開始時には麻酔の注射が必要です。
手術時間が数分余分にかかりましたが、とてもきれいにできました。
手術翌日の写真です。瞳孔の形もまずまずです。
いつも拝読させて頂いております。勉強になりますホームページですね。
私もサンプルで使用したことがありますが、うまく虹彩にかからず虹彩上でリングが広がってしまい、フックや攝子でどうにか設置しました。除去するときにも虹彩から出血してあまりいい印象がありませんでしたが、技術があればよい道具なのですね。もう一度使用してみたいと思えました。
今後も動画の掲載、楽しみにしています。
こんばんは。
先日、執筆された本を送って頂いた平松先生でしょうか?
とてもわかりやすい内容でこちらも勉強になりました。
(誤っていればすみません。)
中等度散瞳の症例に使用する場合は、奥から左右の虹彩まで、インジェクターで1回で簡単にひっかけられるのだと思います。
ただし、僕は程度の軽い症例では使うものではないと思います。
本当に困った小瞳孔に使用する場合、瞳孔とリングの大きさのバランスが合いません。無理をして1回で広げようとすると虹彩出血をきたしますので、先生のおっしゃるようにまずは前房に入れて、1ヶ所づつゆっくりと設置するのがいいかと思います。
点眼麻酔では厳しいと思います。
いつも使って慣れているものを、難症例で使うのと異なり、
普段使用していない、慣れていないものを、難症例、しかも多くは急に使いたくなるので、いろいろと難しいですよね・・・。
また何かあれば教えてください。
申し訳ありません。私は栗原先生とは面識がなく他の先生かと思います。
タイミングよく昨日の外来で小瞳孔の方がいらして2週間後に手術申し込みとなりました。見積もりで思っていたよりは安かったのですが、再滅菌は可能でしょうか?
YOU YUBEをよく見たらバランスドチップですよね?使用感はどうでしょうか?
バランスドチップは、中心軸よりせり上がっているのが気になります。
何と無く内皮が心配。
根元から曲げて使ってます。
明らかに破砕効率はあがりますよ。
平松先生
再滅菌は可能と思いますが、きちんと管理しないと、再使用時に眼内に変形して出てきたりするかもしれません。
僕は除去するときに、頂点ではなく少し横の辺?の部分を持って回収します。(もちやすいので。)
このままだと変形して収納されてしまいますが、当院では再滅菌はしていないです。
すみません。いくらのものか忘れてしまいましたが、時々しか使用しないと思いますので・・・。
バランスドチップ、コンステレーションとかインフィニティにも接続できそうです。使用感は良好です。
11月1日にコメント頂きました先生
最近、術後に内皮が予想外に減少した症例があり(術後経過には問題なく良好に回復していますが)、私もバランスドチップに不安を感じているところでした。
ちょうど先週、副院長とも相談して、少し内皮細胞の経過をよく把握しようと相談している最中でしたので、タイミング的にビックリしています。
他には目立った症例がないので、全く関係がない可能性もありますが、注意深く観察したいと考えております。
根元からまげて使うとのこと、勉強してみたいと思います。
ありがとうございます。