眼内レンズ交換

今日は小美玉市医療センターで手術でした。
・白内障手術 7件
・眼内レンズ交換 1件

眼内レンズ交換は、実は先月、白内障手術を施行させて頂いた70代女性の患者様です。
手術後の見え方は、遠くの見え方を優先させたいとのことで、-0.5Dという度数(2m程度で一番ピントがあう)を狙って手術を行いました。ところが手術後の結果は-1.5Dと、思ったより近視の状態となってしまい、70cm程度にピントがあってしまいました。

手術自体は全く問題なく終わり、乱視はほぼゼロにすることができ、近方視力は良好で裸眼で新聞も読めます。遠方5mの視力は裸眼で0.4、-1.5Dの眼鏡で1.0以上とまずまずとも思いますが、テレビがぼんやりするとの訴えが強く、本日入れ替えを行わせていただきました。
少しピントが遠くになりますので、裸眼での読書は少し難しくなりますが、離れたテレビはより見えるようになるかと。

近年は、眼球の形状などを測定する器械の制度が向上し、当院でも最新型の器機で対応しているため、多くの患者様が一度の手術で裸眼の視力に満足いただけるようになっています。
ただし、どうしても目の形には個人差があり、予測していた度数と、実際の度数がずれてしまい、レンズの入れ替えが必要になる患者様がごく稀にいらっしゃいます。このような患者様が少しでも少なくなるよう、日々精進していきたいと思います。

また、あまりに白内障が進んでしまうと、手術でのレンズの誤差が大きくなりますので、そういった意味では、それなりの時期に(そう遅くならないうちに)手術をするというのもいいのかもしれません。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

ベーカリー アップルアップル

今日のお昼は5名の患者様に手術を行いました。
・白内障手術 7件

当院では白内障手術時の乱視軽減に力を入れています。(遠視・近視ももちろんですが)
http://www.sannoudai.or.jp/clinic/ope.html
今日の手術時の切開は、横から3件(耳側切開)、上から3件(上方切開)、斜めから1件(斜方切開)1件でした。
また、乱視用レンズ(トーリックレンズ)使用が3件でした。
視力や乱視は明日測定ですが、楽しみです。

今回の石岡市の紹介です。

ベーカリー アップルアップル
月曜日や水曜日の手術の前、お昼ごはんで毎週利用しています。
焼き立てのパンがおいしいです[:パン:]
僕は、ミルクフランスと、夕張メロンパン、カレーパン、海老カツバーガー?(名前違うかも)を良く食べます。


といっても、実は同じ敷地内にあるパン屋さんです。←宣伝か??
みなさんも外来にきたときには是非食べてみて下さいね!
パンってどうやってつくるのだろう。今度新メニュ作成とかに参加したいな。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

学会

今回の学会では、普段の診療内容に大きな変化がでるような新しい知識はありませんでした。
以前、OCTと呼ばれる新しい検査の器械が出てきたときや、アバスチンやルセンティスといった薬が出てきたときは、学会場でビックリするようなこともありましたが、最近は大きな新しい変化というものは出てきてはいないようです。

緑内障点眼薬の配合剤(2つの点眼薬を混合したもの;点眼回数を減らせるメリット)は、きちんとした効果があった。との報告が多かったですが、当院でも、ほとんどの患者様がすでに配合剤に変更しております。

乱視用レンズの報告もありましたが、すでに行っています。

他に、最近の硝子体手術は25Gという小さな機械で行うために、傷口を縫わないのですが、傷口からバイ菌が入りやすいとも言われるようになり、手術中に消毒剤をかけるなどの方法で感染のリスクを減らせるとの報告もありました。以前にもご発表されたグループの先生で、当院でも参考にさせて頂き、現在は硝子体はもちろん、白内障手術でも実践しています。今回はきちんとしたデータとして有効であったとのことで、やってて良かったなと。今後も是非続けさせて頂きたいと思います。

また、白内障の手術で、傷を1つ作成する方法と、2つ作成する方法があるのですが、1つの方が術後の惹起乱視が少ないとの報告もありました。当院でも90%以上の患者様で1つの傷での手術(プレチョップ法)を行っていますが、やはりデータとしてみると満足します。(白内障が高度の場合は、カウンタープレチョップ法やフェイコチョップ法と呼ばれる2つの傷で行っています。)
当院でも、データをとって報告していきたいと思いますあ、何しろ忙しく・・・。来年?再来年などに、医師が2名体制になったら積極的に参加したいなと。

硝子体手術の器械で非常に優れた新しいものがそのうち発売になるようです。
最新の器械での手術の方が患者様にも有益と。
とっても高いのですが、とっても欲しいです[:びっくり:]
おねだりしよう。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

学会中です。

午前中の外来後、今日も学会に来ています。
車で東京国際フォーラムに来ていますが、片道1時間くらい。
渋滞さえなければ、車の方が早いようです。

震災の関係でしょうか?今年は学会場に人が少ないようです。
眼科以外の多くの医学学会総会が自粛中止とあったくらいなので、仕方ないのかも。

大学の同級生が横浜の大学病院系列で働いているのですが、偶然みつけて、
ちょっとお茶をしました。元気で頑張っているようで良かったです[:嬉しい:]
半年前の学会でもあって、いつか一緒にホノルルマラソンに出ようと約束していたのですが、僕はまったく練習していなくて・・・。帰ったら頑張ろう[:ジョギング:]

日本眼科学会総会

5/12?5/15までの4日間は、東京国際フォーラムで日本眼科学会の総会が行われています。
僕も本日の午後より参加となっております。一部の外来予約をお断りさせていただいておりますが、ご了承ください。学会で新しい知識を身につけて、少しでもよい医療を皆様に還元できるよう学びたいと思います。

かかりつけの患者様などで、急に見えなくなったなど、緊急性の高い症状がある場合は、まずはお電話にてご連絡ください。可能な限り戻って診療いたします。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

ジェネリック医薬品(後発医薬品)

ジェネリック医薬品という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ある製薬会社が薬品を開発し、その薬の成分自体の物質特許を取得した場合、その後の10年間は他の会社は同様の薬を販売することが難しくなります。はじめに作った会社の薬を先発品と呼びます。

10年が経ち、特許が切れた場合に、他の製薬会社が同様の成分の薬を製造し、販売することがありますが、この、あとから発売される薬のことをジェネリック医薬品(後発医薬品)と呼びます。

ジェネリック医薬品の最大のメリット(良い点)は価格が安いことです。
薬を開発し、認可されるためには、研究開発費・動物実験・臨床治験など様々なコストや時間がかかりますが、ジェネリック医薬品はこれらの多くを省くことができるために、安い値段で製造・発売が可能になるからです。

こんなご時勢ですので、医療費の削減は国家としても重要なことです。使い方によってはジェネリック医薬品を選択することは、とてもよいことだと思います。ただし、なんでもジェネリックにすればよいというものではなく、特に点眼薬に関して注意するべき点を記載します。

?ジェネリックは全てが同じ薬ではありません
薬の特許には、薬の成分自体の物質特許以外にも製法特許や製造特許というものがあります。薬の成分・物質自体を溶液(お水)にどのように溶かすか、どのような溶液に溶かすかなどにも特許はあります。基本的には薬の成分自体が同じであれば、それは同じ薬(ジェネリック)として認められます。
多くの点眼薬には防腐剤(薬が傷まない・腐らないようにする添加物)などが含まれていますが、近年、防腐剤による角膜障害などの副作用の報告が数多くなされています。防腐剤にアレルギーがある方もいらっしゃいます。薬の成分自体が同じであれば、防腐剤の種類や濃度に違いがあっても、ジェネリックとして販売が可能なのです。

また、効果に関してですが、基本的に統計学上で±15%程度の効果があれば同等の薬として認められる事となっています。15%を大きいと思うか、小さいと思うかは、人それぞれだと思いますが全く同じと表現するのはどうでしょうか。多くの先発品は数多くの、そして長期間の検査をクリアしてやっと販売許可が下ります。臨床治験や市販後調査など、数千、数万、数十万人という莫大なデータを取得・調査する必要があります。
一方、薬によってですが、ジェネリックの調査は先発品との効果が同等かどうかを数十例とか、数百例集めるだけで認可される場合もあり、データの信頼性といった点でも全く同じという訳にはいかないと考えられます。溶かし方や、添加物が違えば、目の中にきちんと到達する薬の量が異なることも容易に推測できます。

?ジェネリック医薬品を選択したことを医師に伝えましょう!
決してジェネリックを批判している訳ではありません。
薬の費用が安いことは、患者様の経済的な負担が減りますし、国の財政としてもとても大きなメリットがあります。
僕も白内障手術などで使う粘弾性物質と呼ばれる薬などはジェネリックを使用しています。(人工のレンズを入れる場合に滑りを良くするのに使う薬です。レンズを入れた後は目の中を洗浄するために眼内には残りません)
また、ドライアイに使用するヒアルロン酸製剤と呼ばれる薬では、付け心地がよいとの評判で、一部の患者様には始めからティアバランスと呼ばれるジェネリック医薬品の目薬を処方することもあります。(目薬には相性がり、全員にいいと言っているわけではありません)

開業医様などで薬を院内で処方する場合には、その医師が安全性などについて検討した結果で、採用・処方しているのだと思いますのが、現在、多くの病院では院外処方といって、処方箋を発行し、あとは患者様が好きな薬局で薬を購入することになっています。多くの医師は先発品をイメージして薬の処方箋を出しますが、患者様が薬局でジェネリックに変えたことは医師には伝わらないこともあります。

上述したように、ジェネリック医薬品は薬を溶かすお水や、防腐剤の種類、濃度など、全てが一緒ではありません。点眼薬では、このような違いによって、点眼後の刺激感(しみる)や、防腐剤に対するアレルギーなどにも違いが起こることがあります。
また、緑内障では眼圧を1とか2とか、非常に微妙なラインでコントロールすることもあり、15%という効果の値の差でも、医師の考える治療法に影響することがあります。

ジェネリック医薬品を選択されること自体には問題はありませんが、一度、医師にお伝え頂けると良いと考えます。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
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点眼薬(目薬)について

今日は8名の患者様の手術を行いました。
・白内障手術 8件
・眼瞼下垂症手術 2件
・眼内レンズ交換 1件

レンズ交換は、数年前に他院様で縫いつけたレンズが脱臼して(ズレて)しまい、古いレンズを切断し摘出してから、新しいレンズを縫いつける手術で30分以上と少し時間がかかりました。

今日は点眼薬(目薬)の使用法について記載します。

点眼薬

点眼薬は、みなさんご存じのとおり、目の中に入れるお薬です。
基本的に液体で、容器から薬を押し出して、目の中に入れます。
(最近は目の中に留まる時間を長くするために、ゲル状の薬などもありますが)

?点眼の仕方
一般的には、片手で点眼容器を持ち、反対の手で、下まぶたを引っ張ります(アッカンベー)。そこに、液体を1滴垂らします。
ただし、手術直後などの特殊な時期を除いて、目の中に入りさえすればやり方は何でも大丈夫です。親指と人さし指でまぶたを大きく開いて行う方や、点眼容器に取り付けてまぶたを開く器械(薬局や100円ショップなどにあります)を使う方など様々です。

?点眼の量
1回1滴で十分です。それ以上使用しても、まぶたの外に溢れてしまうだけです。まぶたに点眼薬がついたままにしておくと、皮膚がただれるなどの副作用が起こることがあります。沢山つけるほど良く効くという事は全くありません。

?点眼後
もっとも良い効果を出したい場合は、点眼後に目がしらを指で数分押えて、目をつぶっています。こうすることで、薬液が目の中に留まる時間が長くなります。ただし、そのような事をしなくても、それほど効果が落ちるわけではありませんので、あまり気にしなくても良いかと思います。(緑内障など、そのようにした方がよいと言われている方は守って下さい。)

?複数の点眼薬を使用する場合
目の表面で薬液が混ざると、組み合わせによっては結晶という塊が出来てしまったり、また、後から付けた薬で、前の薬が流されてしまうために、効果が出にくくなってしまう事があります。
複数の点眼薬を使用する場合は、点眼後に5分から10分程度の間をあけて、次の点眼薬を使用するようにしましょう。間をあけることで、先につけた点眼薬が完全に吸収されてから、次の点眼薬を投与することができます。
最後につける薬の方が、最終的に目の中に残るため、点眼の順番は大事なものほど後にするとよいでしょう。
その他、液状の薬⇒懸濁液⇒ゲル製剤などの順番でつける方が良いとされていますが、ある程度の時間をあけていれば、順番はそれほど気にしなくて大丈夫です。(緑内障などで、精密な指示を受けている場合は、守るようにしましょう)

?点眼薬の保存方法
一番大事なのは、ほとんどの点眼薬は、開封後1カ月で処分することです。食べ物には保存料と呼ばれる添加物が入ることで、賞味期限を調節しています。ほとんどの点眼薬にも防腐剤という添加物が入っており、ある程度の期間は腐らないように(菌が繁殖しないように)なっていますが、1ヶ月以上は保障されていません(すべてが1ヶ月ではなく、一部、防腐剤がはいっておらず1回使い切りなどの点眼薬もあります)。また、点眼薬は温度や、酸化(開封後に酸素と触れあう)、光線などによって、効力がなくなっていきます。開封後、長期間過ぎたものは、効力がないうえに、もしも内部で菌が繁殖していた場合には感染症の原因となってしまうことさえあります。賞味期限切れの牛乳は飲みたくないですよね?目薬だって同じです。古くなった点眼薬は使用しない。気をつけましょう。
また、薬の種類によっては冷蔵庫で保管するものや、遮光の袋に入れて光を当てないようにする必要があります。そのように言われた薬は、保管方法を守るようにしましょう。

?自分の薬は自分だけのもの
家族内に結膜炎の方がおり、同じメヤニだから、同じ薬を使ってしまおう!という方がいらっしゃいます。点眼容器についた菌をうつし合ったりする原因となるので絶対にやめましょう。また、点眼薬との相性が悪く、万が一副作用が起こった場合に、保障などが受けられなくなる可能性もあります。

?調子が悪かったら、医師に相談を!
点眼薬に限った事ではありませんが、相性の問題などで薬に対してアレルギーがある場合や、残念ながら薬の副作用が出てしまう場合もあります。また、例えば感染性の結膜炎で、細菌を倒すために抗生剤の薬を出しても、菌の種類によっては薬が効きにくいなどで、なかなか治らないこともあります。
薬をつけてるのに治らない、悪化する。このような場合は必ず医師に教えて下さい。薬を勝手にやめたり、通院しなくなってしまうのはもったいないです。医師は治らなかった場合に、次に行う治療を必ず考えていますので。
また、「薬をつけるとしみる」などの理由で、勝手に点眼薬を中断してしまう方がいらっしゃいますが、特に緑内障などでは、少しくらいしみることがあっても、失明を防ぐためには仕方ない。というのがあります。あまりに辛い場合には、点眼薬の種類を変えたり、別の治療を相談することができます。勝手に薬を辞める前に必ず医師に相談してください。

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

視覚障害者

午前の外来が終わりました。約50名の患者様がいらっしゃいました。
(最近は予約制が上手く機能し、午前中は、ほとんど毎日50名程度と安定しています。)
火曜日の午後は出張で、他院にて手術の予定です。緊急の患者様はまずお電話にて相談下さい。

昨日の関連で、視覚障害者に関しての分類を載せます。
該当する患者様はお知らせ頂ければと思います。

視覚障害者

1級:
両眼の視力の和が0.01以下のもの。

2級:
(1)両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの。
(2)両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以上のもの。

3級:
(1)両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの。
(2)両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が90%以上のもの。

4級:
(1)両眼の視力の和が0.09以上0.12以下のもの。
(2)両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの 。

5級:
(1)両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの。
(2)両眼による視野の2分の1以上がかけているもの。

6級:
一眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両眼の視力の和が0.2を超えるもの

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

ロービジョンケア

ゴールデンウィークはとてもゆっくりできました!
連休中に緊急の患者様を7名程度お引き受けしましたが、1名、留守でお引き受けできませんでした(何かを燃やしていて、目に入ったかた?)。すみませんでした。

今日は4名の手術を行いました。無事終わりました。
・白内障手術 6件(2名は両眼)

ロービジョンケア

当院では、かなり多くの患者様の手術等を引き受けさせて頂いております。
ただし、残念ながら、糖尿病や黄斑変性、緑内障などで、末期になられてから初診となる患者様も多数おられ、そのような病気では手術によって失明は防げるものの、元通り見えるなど、回復して頂くことは現在の医学ではできません。

私たちは「いかに多くの患者様を見えるように出来るか」だけではなく、「見えない患者様にどう向きあい、お付き合いしていくか」ということを常に考え、最善の医療を行っています。

ロービジョンケアとは様々な眼病で、視力が低い、または視野が狭いなど、視機能が十分でない患者様で、回復することが困難な場合に、どのようにしたら、よりよい生活を送って頂けるかに対応することをいいます。

?視機能の評価
まず、視力や視野、コントラストなど、患者様の見え方、不自由となる点を詳細に把握し、どのようなケアが必要かを検討します。

?生活環境のアドバイス
・例えば下方の視野が狭いようであれば、歩行時につまずいて転倒する事がないよう、気をつけるようお伝えします。
・脳梗塞後などで左側、右側などの視野が消失している場合には、歩行時の注意などに加えて、ご家族と歩行する時には、不自由な側にご家族の方がいて頂いた方がよいでしょう。歩行の介助法なども指導します。左側が見えない場合は、食卓での椅子の配置として、ご本人の左側に壁がくるように(右側にご家族)、席の配置を考えるとよいでしょう。
・視力の弱い人は、物が白っぽく見えたり、眩しさを感じやすい傾向があります。近年は欧米風の住宅が増え、室内のクロス・壁紙などは白くて、明るい住宅が増えていますが、カーテンやベットカバー等の色調を、灰色や茶色などの、少しトーンを落とした色にすることで、かなり改善します。白い食器に白いご飯では、コントラストが低くて見えにくいため、ご飯の食器も黒などにした方が見えやすくなります。眼科では真っ白な壁紙などは少なく、見栄えが悪くても黒などを取り入れている医院が多いと思います。視力の弱い方に配慮しているためです。

?ロービジョンエイド
ロービジョンエイドは、視力や視野の弱い方が、特殊な器械を使うことで、残っている機能を発揮しやすくする器械のことです。
・遮光眼鏡;眩しくて物が見えずらい場合には、眩しさを軽減する眼鏡を作成します。
・ルーペ(むしめがね)も、その視力や病状によって、多種多様のものが販売されております。
・拡大読書機;新聞などを、テレビ用の大きなモニターに映し出し、文字を読むことが可能になります。眩しさを抑えるために、白黒反転の機能もついています。(背景が黒、文字が白に逆転します。)

その他、白杖(安全用の白い杖)、単眼鏡、点字ディスプレイ、点字タイプライター、文字読み明け装置などの、数多くの機材があります。

?身体障害者、視覚障害の申請
国の基準を満たす、視力障害や視野異常がある場合に申請が可能です。
等級を取得することで、重症度によりますが、医療費の扶助や、通院の介助、上記のロービジョンエイドの扶助(多くの場合は患者様は1割負担)など様々なサービスが受けられるようになります。
視覚障害者の認定は、市役所の福祉科を通じて、都道府県知事の指定する医師の診断書を提出する必要があります。

残念ながら日本の眼科医療は、回復の見込めない患者様に十分なケアが行き届いてはいないと言われています。視覚障害に該当することを知らない患者様や、ロービジョンエイドのことをご存じでない患者様が多くいられます。

当院では、????の全てのケアを行っています。
ロービジョンエイドとしても遮光眼鏡、ルーペ、拡大読書器などを常備しており、専門的なアドバイスが可能です。治療が不可能と言われているが、どうにか頑張って文字を読みたい。そんな患者様がお近くにおられましたら、ぜひ当院を勧めて下さい。
(視野検査や、ロービジョンエイドなどは、非常に時間がかかることがあります。基本的に予約制で行っておりますので、まずは電話にて予約をしてください。)

白内障手術 硝子体手術 眼科手術専門 山王台病院 附属 眼科内科クリニック
(茨城県 石岡市 小美玉市 かすみがうら市 土浦市 笠間市 鉾田市)

4月の手術実績

4月は手術枠を増やしたり、また網膜剥離などの緊急手術が多かったため、これまでで最多の手術数となり、また昨年6月から始めた手術ですが1000件を超えました。
SLTが4件、手術も4件と、緑内障の治療を受けるかたが多い月でもありました。
手術枠を徐々に増やしており、手術の順番待ちが少し改善してきています。2ヶ月程度の順番待ちで出来るようになってきていますが、今後、もう少し頑張ってみたいと思います。

手術合計 141件

内訳
・白内障手術 102件
・網膜硝子体手術 18件(糖尿病・網膜剥離・眼底出血・黄斑円孔など)
・涙器の手術 3件(NSチューブ)
・眼瞼(まぶた)の手術 2件(眼瞼下垂・さかさまつげ)
・結膜の手術 7件(翼状片・結膜弛緩症)
・緑内障手術 4件
・角膜の手術 3件
・眼窩底骨折整復術 1件
・瞳孔形成手術 1件

レーザー手術合計 13眼
内訳
・網膜光凝固 8件(糖尿病・眼底出血などに対するレーザー)
・SLTレーザー 4件(緑内障に対するレーザー)
・YAGレーザー 1件(後発白内障に対するレーザー)

*手術数は、分院である小美玉市医療センターとの合計数です。手術数は基本的に保険診療で請求された件数です。両眼同時手術などは2件と計算しています。 白内障の手術時に、逆さまつ毛や眼瞼下垂の手術を追加で行っておりますが、それらはカウントしておりません。また、病気が古くてNSチューブが挿入できなかった症例などもカウントしていません。

抗VEGF薬 硝子体注射 15件(加齢黄斑変性症などに対する注射です。ルセンティス・マクジェン・アバスチンの合計)

ステロイド薬 テノン嚢注射 8件(糖尿病や網膜静脈閉塞症などでの黄斑浮腫などに対する注射です。トリアムシノロン)

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